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2人目が生まれると、上の子は多かれ少なかれ寂しい思いをするのは避けられません。そんなとき、保健師さんや園の先生などから、「お兄ちゃんお姉ちゃんを優先させてあげてね」とアドバイスをもらうことがあると思います。でも、いざ毎日の育児が始まると、いったい何をどこまで優先させればいいのか…分からなくなってしまったら、ぜひ参考にして下さいね。

目次

2人目育児で「上の子優先」したほうがいい行動は?


たとえば公園に行く前、無意識に下の子から準備してしまっていませんか?もちろん、小さい子の方がおむつやこまごまとしたグッズが多く、気を配らないといけないのは確か。

 

でも、身支度をするときにはまず上の子に声をかけて「今日は何を持っていきたい?」などと聞いてあげて下さい。

 

帽子など自分でかぶれるものも、「あとは一人でできるから」とその場を離れてしまわず、見届けてから、「さあ、お兄ちゃんのお支度ができたね!次は赤ちゃんの番だね」と声をかけてあげましょう。

 

上の子を抱っこしている途中で赤ちゃんが泣き始めて、「あ、おっぱいの時間だからごめんね」と下ろす…というパターンも多いと思います。

 

ここでも、即座に下ろすのではなく、あえてしばらく(10秒でもかまいません)、「ああかわいいな」と心から思いながら上の子を抱っこしていてあげて下さい。もちろん「○○くん、かわいいな~」などと口に出すのもいいですね。

 

その後、おもむろに「赤ちゃん泣いてるね。おっぱいだと思う?おむつだと思う?もしかして、目が覚めたら誰もいない、みんな僕を置いておでかけしちゃったよー!って思ってるのかな?」のように話しかけて、一緒に下の子の様子を見にいってあげて下さい。

 

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身の回りのことは一人で出来るようになっていた上の子が、下の子が生まれてから急に「ごはんを食べさせて」「着替えさせて」と言ってきた時は、迷わず「いいよ」と答えてあげて下さい。

 

これらは、大好きなママが自分にかまってくれなくなることへの不安からきているもの。「一人でできるでしょ?」と言われてもその不安が消えるわけではありません。ますますゴネる場合がほとんどですから、言い聞かせても時間のムダになることが多いのです。

 

おむつ替えなどで今すぐは手が離せない!という場合でも、まず「いいよ」、そして「それじゃ、10数えてくれるかな?」などと声をかけて、ゆっくり一緒に数えながら用事を済ませてしまいましょう。数でなくても、お気に入りの歌などでも構いません。

 

その後、必ず「待っていてくれてありがとう。赤ちゃんも優しいお兄ちゃんがいてうれしいって言ってるよ」と感謝を伝えましょう。

 

食べさせてあげる時には「もう、赤ちゃんじゃないのに」などと文句を言いながらではなく、「ホントはとっても上手にできるんだよね。ママ知ってるよ」などやさしく声をかけてあげると、子どものプライドを傷つけることなく甘えたい気持ちを満たしてあげられます。

 

それは「優先」じゃない。2人目育児の正しい対処法とは?


それでは、「上の子も寂しい思いをしているから」といって見過ごしておいてはいけないのはどんなケースでしょうか?

 

よくあるのは、下の子が遊んでいるおもちゃを突然取り上げてしまったり、上の子が興味を失ってそのへんに放っておいたおもちゃを下の子が使おうとすると怒る…といったもの。

 

「お兄ちゃんでしょ、貸してあげなさい」と上の子に毎回我慢させるのも、「上の子優先だから」と下の子に毎回我慢させるのも良くありません。

 

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ここでは、どちらが優先かどうかではなく、「誰かが使っているおもちゃをむりやり取らない」「今使っていないおもちゃは次の人へ」など、共通のルールを繰り返し説明していきましょう。

 

おもちゃを返してほしい時は代わりのおもちゃを出して「とりかえて」と頼んでみるなどのテクニックも上の子に教えてあげれば、下の子もそれを見て覚えるものです。

 

また、言うまでもないですが、危険なことに関しては真剣に止めて下さい。「真剣さ」は、叱る声の大きさや口調のきつさよりも、ママの気迫で伝わります。ひざをついて同じ目線の高さになってから、子どもの目の奥に届ける気持ちで、「これは本当に危ないことだから絶対にやってほしくない」と伝えましょう。

 

愛情は上の子も下の子にも等しく。あくまでも「順番」


あちこちで「上の子優先で」と言われますが、実はこの言葉、少し省略されているといいます。

 

出産直後は、ホルモンの影響や本能から、ママはどうしても赤ちゃんのお世話を優先させてしまいがち。気付けば上の子が常に「待ってね」「お兄ちゃんなんだから自分でしなさい」と言われ続け、寂しさや不安から様々な困った行動が出てきてママや周囲も初めて気づく…。

 

ということがあるので、バランスを保つためには「上の子優先“くらいの気持ち”でちょうどいい」という意味なんです。

 

下の子はなんでも後回しでいいということではなく、上の子も下の子も大切、愛情は等しく。

 

どちらが先でも時間的に大差ないような事柄に関しては、意識して上の子から順番に…と考えてみて下さい。

 

2人目育児のまとめ


上の子を優先してあげるべき?ワガママになっちゃうから許しちゃダメ?

 

ママでも迷ってしまうのに、パパや親世代・ママ友などから「そんなことしていいの?」なんて言われようものなら、ますます自信がなくなってしまいますよね。

 

今回の記事を参考に、“愛情は上の子も下の子にも等しく、あくまで順番を意識”“ルールは守る”ということを頭において判断することで、ぐんと迷いが少なくなるかもしれませんね!

 

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文/高谷みえこ