落ち込む子ども

「中学受験の正体」を“イロハ”から進学塾VAMOSの代表・富永雄輔さんに教えていただきます。

 

 

いよいよ入試シーズン。もし不合格だった場合、親はどう対応すればいいのでしょうか。入試直前・期間中のベストな過ごし方とは?

 

 

事前に覚悟を決めて動揺を防ぐ

ついに入試シーズンがやってきました。合格・不合格の結果を突きつけられるときです。

 

僕が意外と多いと感じるのが、不合格を想定していない家庭です。作戦を練った上で志望校を決めているので、不合格はイメージしにくいのかもしれません。

 

入試期間中は、子どもはもちろん保護者も消耗します。親子で「不合格」に動揺してしまい、盛り返せないのはもったいない。

 

事前に「不合格もある」と覚悟を決めておくと、入試期間中動揺しないで済むと思います。

 

受験するのは子どもであって保護者ではありません。一生懸命応援してきたぶん、ショックも大きいと思いますが、どうか落ち込みすぎないで欲しいと思います。取り乱すあまり子どもをなじったりするのはもってのほか。本人が前向きな気持ちで受験を継続できるようサポートしてください。

不合格には前向きな励ましを

不合格になった学校や次に受ける併願校について「こんな偏差値が低い学校」という表現で叱咤激励すると、子どもはやる気がそがれて「もう受験なんかしない」と投げやりになります。

 

それよりも、「この学校が素敵だから、まずはここに受かろう」という前向きな励まし方で確実に合格をつかむようにしましょう。この時期一番大切なのは受験生本人の気持ちです。気持ちを安定させて、これまで培ってきた力を発揮させてあげてください。

 

今年の受験生は、コロナ禍のせいで学校生活やさまざまな体験が十分にできませんでした。生身の経験が少ないぶん、幼くデリケートなままの受験生が多いというのが僕の印象です。

 

そのため、例年より受験生のメンタルのサポートが重要になってくるのではないかと予想しています。

 

合格不合格がわかったら、塾にも連絡を入れると思いますが、これは、不合格の悪いムードを断ち切る面もあります。受験生のメンタルをよく知っている講師がうまく子どもを励ましてくれるはずです。不合格が出たら、塾講師に相談してみてください。

保護者は動揺せずやるべき手続きを

最近は、合否がその日のうちにネットでわかる学校が増えました。合格・不合格を受け止めながら、翌日の入試に備えなくてはなりません。

 

とくに2月1日~3日は1日2校受験したりしますから、合格発表が連続して大変です。発表をふまえて、翌日の受験校を変更しネットで出願、入学金支払い、発表、受験校の再検討…といった手続きがめまぐるしくやってきます。

 

不合格からの気持ちの切り替えも大変ですが、それよりも保護者は手続きを漏れなく行うことに注力してください。

 

事前に計画しておいた通りに、粛々と手続きを進めましょう。

入試問題の復習をするかは志望校に合わせて

試験を受けると、「どのくらいできたのかな」「できなかった問題を復習しておいたほうがいいのかな」と不安になることがあります。とくにうまくできなかったときほど不安になって、振り返りたくなるかもしれません。

 

でも、本番でできなかった問題を眺めたところで、いやな気持ちがぶり返すだけ。その後の受験で同じ問題が出る確率は低いので、復習はしなくていいでしょう。それよりは翌日に備えてしっかり休息することをおすすめします。

 

ただし例外はあります。

 

複数回試験を実施していて、次の回の試験でも似たような問題を出す学校もいくつかあります。このことは明言している学校もあり、これらの学校を複数回受験する場合はしっかり復習しておくと、2回目はより高得点が狙えます。

受験期間中にすべき勉強

午前入試のみで体力に余裕があり、何かしないと不安になってしまう…。

 

そんなときは、算数の難問などにはトライせず、社会の時事問題や国語の熟語など、知識系を復習するのがいいでしょう。なお、社会の時事問題は、直近の話題は入試では出ませんから、入試対策用の時事問題集などを使ってください。

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受験そのものはもちろん、目まぐるしい合格発表で、受験生は消耗しがちです。

 

不合格があったとしても引きずらず、ポジティブな気持ちで次の本番を迎えられるよう、保護者はサポートしましょう。

中学受験の正体バナー
監修/富永雄輔 取材・構成/鷺島鈴香 イラスト/サヌキナオヤ