最近、値上がり傾向にあるチーズ。ネット上でも「家庭用チーズの値上がりは死活問題だよ…」「6Pチーズが100円も値上がりしててショック」など、値上がりを悲しむ声が続出しています。そこで今回は、市販のチーズに代わるレシピをご紹介していきましょう。

 

“パン粉”や“しょうが”を使ったチーズ作り


5月24日放送の『あさイチ』(NHK)では、“チーズ”にかわるレシピを調査しました。まず番組で紹介されたのは、パン粉を使ったチーズ。ネット上では“貧乏人チーズ”と呼ばれており、材料にはにんにく、アンチョビ、パン粉が使われています。イタリアでは「Mollica(モッリーカ)」とも言われ、その香ばしさはチーズそのもの。

 

とはいえ、やはりチーズにはミルクっぽさがほしいところですよね。そこでチーズを専門に研究する、日本獣医生命科学大学准教授・三浦孝之先生のもとを訪問。家庭でも作れるお手軽チーズの作り方を教えてもらいました。

 

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使う食材は“しょうが”。チーズ作りに必要な“凝乳酵素”が含まれたしょうがは、今回のチーズレシピの大きなカギになります。まず牛乳を60度の湯煎にかけたら、しょうがのしぼり汁を投入。しぼり汁を入れたらふたをして、30分間触らないようにしましょう。30分経ったらプルプルになった牛乳をさいの目状に切り、さらに60度で2時間ほど保温していきます。あとは水を切って冷蔵室でひと晩寝かせれば、「しょうがチーズ」のできあがり。

 

番組では出演者の哀川翔さんが「しょうがチーズ」を実食。ひと口食べた哀川さんは、「(豆腐とチーズが)半々だね」とコメントしていました。豆腐の味にも近い「しょうがチーズ」は、醤油をかけて食べるのもおすすめです。

 

牛乳で作れるカッテージチーズの作り方


つづいては、家庭で簡単に作れるカッテージチーズのレシピをご紹介。株式会社明治の公式ホームページでは、「牛乳でつくるカッテージチーズ」の作り方が掲載されています。材料は、牛乳(500ml)と酢(大さじ2杯)のみ。

 

まず、鍋に牛乳を入れて60度~70度に温めます。鍋肌に小さな泡が出るくらいが目安。牛乳が温まったら、火を消して酢を加えましょう。すばやく混ぜたら、少し時間を置くのがポイント。しばらくするとかき混ぜた豆腐のようなものと、やや黄色がかった水分に分離します。最後にボウルに清潔なふきんをしいたざるをのせて、鍋の中のものを流し込んだらカッテージチーズの完成。クラッカーなどの様々な食材と相性が抜群です。

 

また分離した水分は、カルシウムやマグネシウムなどの栄養がたっぷり含まれた“乳清”と呼ばれるもの。乳清を活用してごはんを炊くと、艶々で栄養満点なごはんが炊き上がりますよ。

 

家庭でできる代用品レシピを駆使して、値上がりの波を乗り越えましょう。

 

文/長谷部ひとみ