リーダーには何が必要かと問われた時、“才能”や“カリスマ性”と答える人は多いのでは?しかし本当に大切なものは他にあると、ユーチューバーとしても活躍する芸人・中田敦彦さんは自身のチャンネル「YouTube大学」で解説しています。
万年補欠がキャプテンに
大事なのは「ちゃんとリーダーに必要なものが何か分かってるか」。分かったうえで適切に実行できれば、誰でもリーダーになれると力説します。一体何が必要なのか、さっそく見ていきましょう。
参考文献は岩田松雄さんの著書『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』(サンマーク出版)。岩田さんは数々の大企業の取締役や執行役員を歴任し、スターバックスコーヒージャパンのCEOも務めた人物です。彼のリーダーとしての人生に影響を与えたのは高校の野球部で、キャプテンに任命されたときでした。
当時岩田さんはスター選手でも無ければ、レギュラーに入ったこともありません。それなのにキャプテンになれたのは、日頃の接し方を見て下級生たちが顧問へ直談判をしてくれたからでした。当時の経験から、リーダーに大切なのは“人徳”だと著書の中で明かしています。
では人徳とは具体的にどういうことでしょうか。中田敦彦さんは2つのポイントに注目して説明します。
大切なのは権力との付き合い方
1つ目は「弱い人を大切にする」。中田さん曰く「すっごいシンプル」ですが、意外とできない行動です。権力者にすり寄って立場の弱い人を邪険に扱う、そんな人はリーダーには向いていません。
岩田さんは入社面接をする際、必ず途中で社員にお茶を持ってきてもらうそうです。理由は受験者が、お茶を出す社員にどんな態度を取るのかを見るため。面接官だけにいい顔をするのではなく、スタッフにも気を配れる“人徳”があるか見極めているのです。
2つ目は「誘惑と恐怖に負けない」。権力を持つと急に待遇が変わり誘惑も増えます。急激な環境の変化に、恐怖を覚える人もいるでしょう。
自身も過去にブレイクし、人気が急上昇した経験がある中田さん。「(キャーキャー言われると)頭おかしくなります」と当時を振り返ります。権力を持つのも同じこと。あらゆる誘惑に勝ち、弱い人のために権力を使いたいと思えた人だけが“人徳”を勝ち取るとまとめていました。
トップダウンは間違い?
中田さんは別の動画で、「チームリーダーがすべき3つのルール」についても解説。最初に注意するのは「権威になってはいけない」です。独裁ではなく、部下と意見交換ができるリーダーでいないといけません。妨害者を見極め、建設的な反対意見を吸い上げるのが重要です。
次に「弱さを見せる」。チームの連携には、各メンバーが得手不得手を理解し補い合うことが大切です。まずはリーダーが率先して弱みを見せてみましょう。リーダーが先に助けを求めることで、部下の得意分野や苦手なものも見えてきます。
最後は「くり返し伝える」。集団である以上、全員が同じ方向を目指すことが大切です。ビジョンや理念はくり返し伝えてやっと理解できるもの。信条(どこに向かっているか)と物語(これまでやこれからのこと)を毎日伝えて下さい。しかし、「ビジョンは最後の最後」でいいと言う中田さん。先の2つで土台を作り、交流ができてからが効果的です。
周囲から一目置かれるリーダーになるためには日頃からの行いが大事。ドキッとした人は、まずは「弱者に優しく」から実践してみては?
文/内田裕子 画像はイメージです
参照/中田敦彦公式YouTube「【リーダーの条件①】カリスマ性も能力もいらない!元スタバCEOが説く、リーダーに不可欠な要素とは!?」https://youtu.be/vcvJvvLk6cA
参照/中田敦彦公式YouTube「【最強チームのつくり方②】チームリーダーがすべき3つのルール(The Secrets of Highly Successful Groups)」https://youtu.be/wF16NaSLxX0