「正解」を出すのが難しいのは、基準が人それぞれだから

たしかに、ある程度のヒントや目安はあります。情報を得ることで頑なな思い込みが薄れたり、自分では気づかなかった視点を持てることもあります。 しかし、そんな過程を経て最終的に納得しうたうえで処分できるならいいのですが、自分自身が理解も納得もしないまま「正解」を断行すると、結局リバウンドしてしまいます。

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どんなモノでも、「捨てる基準」と「捨て方」ほど、人それぞれ。たくさんの方の捨てるお手伝いをしてつくづくそう感じます。 ある人には通用する基準も、別の人にはとんでもなく受け入れがたかったり、同じアイテムも10個を少ないと感じる人もいれば、多すぎると感じる人も。 その違いこそが、自分が自分たる所以でもあるので、無責任に「それはダメ」と一刀両断にはできません。だって、モノは減っても心はズタズタになってしまいますから。 特に、興味深いなと感じるのは、「捨て方」に対する人の想いです。たとえ処分することが決まっても、「捨て方はどんな方法でもかまわない」という人は多くはありません。 ある人は、「まだ着られる洋服をゴミ袋に入れることだけはできない」と言い、またある人は、本を大量に処分しようと縛って束にしたものの「ゴミ置き場で雨に濡れるのを見るのだけは耐えられない」と言います。 一度処分すると決めたのに、「捨て方」に抵抗を感じてまた部屋に戻したり、「そんな処分の仕方をするなら持っていたほうがまし」という人だっているのです。