毎日続いていく家事と言えば、料理もそうですが、洗濯も代表的なもの。全部洗ってすっきり片づけた!と思っても、洗濯物はすぐに山のように…。洗う作業(場合によっては乾燥まで)は全自動でできるものの、乾いた洗濯物の片づけは自動というわけにはいきませんよね。

 

そこで、洗濯物の片付け作業を最大限簡単にするための工夫を、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さんに聞きました。

1. たたまないものを増やす

洗濯に必要なプロセスを減らす意味でも、「たたまない片づけ」のほうが断然、家事時間を短縮できます。

衣類のハンガー収納

タオルなど簡単にたためるものはさほど変わりませんが、洋服は別。いざ着るときなるべくシワにならないように、気を配りながら丁寧にたためばたたむほど、ある程度時間が必要になってしまいます。

 

洗濯物1枚たたむのにどれくらいの時間がかかっているでしょうか? 実際に時間を測ってみるのもいいでしょう。たたむ時間が長くかかってしまうアイテムほど、たたまずに吊るすとグッと片付けの時短になります。

2. その場で減らせるものを減らす

夕方に乾いた洗濯物を片づけるのであれば、その日の入浴後に使うタオルや下着、パジャマなどはあえてたたまない手もあります。

着替えをサニタリーにハンギング収納

どこかに引っ掛けておくか、今日使う専用ケースを作っておき、その中に入れておくのもいいでしょう。

 

家族とも相談しながら、「たたまなくていいもの、片づけなくてもいいもの」を減らしてみましましょう。

■タオルの交換をその場でやってしまう

トイレのタオル、キッチンのタオル、洗面所のタオル、家のなかには各所に吊るしてあるタオルがあるもの。タイミングが合うなら、洗濯物を片づけるついでに交換すれば、たたむタオルの数がグッと減ります。

■すぐ近くに収納場所があるものは先に片づける

洗濯物を取り入れたらいったん、一か所に移動してゆっくり座ってたたむ、という方も多いかもしれません。ですが前述したように、その量をなるべく減らしておくととても効率的です。近くに収納場所があるものは即、片づけてしまいましょう。

 

乾いた洗濯物の山を小さくする工夫が、家事ストレスも小さくします。

3.行き先別に収納グッズを分けて使う

例えば、クローゼットに戻すもの、洗面所に片づけるものなど、戻る量が多い場所へは、行先別に仕分けができてそのまま運べるような軽量バスケットがおすすめです。

洗濯物をまとめたかごの例

細々と何度も手で運ぶよりもラクですし、たたんだ後に各収納場所に片づける時間もスピードアップできますよ。

4.効率のいい動線で片づけやすくする

洗濯物干し場から洗濯物をたたむ場所までの動線に片付ける場所がある場合は、「ついで片づけ」をすると、何度も行き来することが不要になります。

洗濯物の片付け動線のイメージ

当然のことながら、洗濯物干し場から片付け場所は近いほうが便利。家事時間を短縮することも可能になるので、もし片づけに時間がかかっていると感じているなら、家事動線を短くする方法はないか、検討してみましょう。

5. 収納スペースのゆとりは、家事時間のゆとり

収納スペースのゆとりは一見もったいないように見えますよね。ただ、毎日使ううえではとても大切なものです。

 

ギュウギュウの引き出しに、何とか押し込んできれいに衣類を片づけても使ったそばからグチャグチャになる…ということはありませんか?

 

この“グチャグチャ”こそが時間を奪います。いくらきっちりキレイに入っていても、使うたびに乱れると、それを整えるために無駄な時間が発生してしまうのです

ゆとりのある収納の例

ゆとりを設けて簡単に乱れない収納を心がけることで、サッと片づき、家事のスピードアップが叶います。

 

たとえ数分の違いだとしても、365日で計算するとかなりの時間短縮になります。取り込んだ洗濯物の山にため息をつく前に、その山を小さくする、サッと片づく工夫を探してみましょう。

文・写真/瀧本真奈美