大人から子供まで、誰もが楽しめる“回転寿司”。新鮮なネタがお値打ち価格で食べられるとあって、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。8月に放送された『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)では、体にお得な“くら寿司”のベスト6皿を特集していました。
チーズで美肌に!?
寿司は意外にもカロリーが低く、タンパク質・ビタミン・カルシウムも摂取できるヘルシーフード。ネタの選び方によっては、栄養をより効果的に摂ることができますよ。
教えてくれたのは『食べてやせる寿司ダイエット』(廣済堂出版)の著者でもある、管理栄養士・伊達友美さん。今回は美容に特化した3皿をピックアップして紹介します。
まず1皿目は、美肌にとって良い組み合わせとされる「あぶりチーズサーモン」。サーモンには、老化を防ぐ効果があるアスタキサンチンがたっぷり。またチーズには美肌効果を上げてくれるCPPという成分が含まれていて、肌に良い鉄分やカルシウムの吸収率をアップさせる働きが。まさにサーモンとチーズの組み合わせは最強と言えます。一緒に食べることで、手軽に美肌に近づけるかもしれません。
免疫力も上げてくれる意外な組み合わせ
2皿目は、脂肪燃焼が期待できる「ゆず塩かつおたたき」。かつおに含まれるヒスチジンが、脳内でヒスタミンに変化。自律神経を刺激し、代謝を上げて脂肪を燃焼してくれるそう。満腹中枢に働きかけるので、食欲を抑制する効果が期待できます。
またよく噛んで食べると、脳内のヒスタミンの量が増加。時間をかけて食事をすることも重要ですよ。
3皿目は、「アナゴ」「ウニ」にテーブルに置いてある「粉末緑茶」をかける食べ方。この3つの食材を一緒に摂ることで、ビタミンエースを1度に摂取することが可能に。
ビタミンエースとは「ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE」を合わせたビタミン最強トリオのこと。ビタミンA(アナゴ)が免疫力を高め、ビタミンE(ウニ)は動脈硬化の予防や血圧改善に効果があります。
またお寿司のネタの中で、ビタミンCが摂取できるものは意外と少ないそう。そこでビタミンCが多く含まれている、粉末緑茶をネタにトッピング。肌がツルツルになり、免疫力もアップする組み合わせになります。
ビタミンCは熱に弱い性質があるため、お茶として飲むよりも粉末をそのままかける方がベスト。お茶の香ばしさがネタと意外とマッチし、また違った美味しさを味わえますよ。
スーパー栄養素“ビタミンD”
以前放送された『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日系)でも「体に良い回転寿司ネタ」ベスト10を調査。医師100人が本気で選んだ、1位の寿司ネタとその栄養素について詳しく紹介します。
1位にランクインした寿司ネタは「いわし」。EPAやDHAといった身体に良いとされる脂が豊富で、タンパク質やカルシウムなどの栄養素のバランスも良い魚です。特に骨を丈夫にする 力があるビタミンDが多く含まれていて、たった1皿で1日の必要摂取量をカバーできるほど。
ビタミンDには筋肉を強くし、溶けにくく身体から流れ出ていってしまいがちなカルシウムの吸収を助ける働きも。カルシウムと一緒にビタミンDを摂ることは、骨粗しょう症予防にもつながります。
またビタミンDは摂取しにくい栄養素の1つですが、いわしを食べることによって手軽に補うことが可能に。がんのリスクも減少させるという報告もあるので、ぜひ摂取しておきたい栄養素ですね。
食べ方を工夫すれば健康にもなれるお寿司。選び方や組み合わせを意識して、上手に栄養素を摂取しましょう。
文/牧野聡子
参照/『主治医が見つかる診療所』公式サイト「人生激変女性芸能人ガチ検査! お得な食べ方SP」https://www.tv-tokyo.co.jp/shujii/backnumber/index.html?trgt=20210819