作者と家族のリアルな日常を描いた『プリンセスお母さん』。ごく普通の家族漫画かと思いきや、お母さんをはじめとする家族全員が超濃厚なキャラクターで、Twitterで投稿した漫画が「お母さんの予想外の行動に思わず笑ってしまう」と話題に!

 

今では19.8万人ものフォロワーが親子のやりとりを見守り、さまざまな反響が寄せられています。

 

Twitterの漫画がきっかけで単行本化も実現し、今年4月には3冊目が発売されたという人気ぶり。作者の並庭マチコさんに、この漫画を描いたきっかけを伺いました。

家族の「あるある」を描いたつもりだったのに…予期せぬ反響が!

── そもそもご家族のことを漫画で描くようになったきっかけを教えてください。

 

並庭さん:

『プリンセスお母さん』を描く前からすでに漫画家としてデビューはしていましたが、連載のネームに行き詰まっていた時期があって…。

 

ちょうどその頃、Twitterで実録漫画が流行っていました。それを見て、私も「息抜きがてら描いてみよう」と、家族のことを漫画にしてTwitterで発信したのがきっかけです。

 

ですが、その当時描いていたのは母ではなく姉のことだったんです。実は母と同じくらい姉も天然な人で。一時期、姉とふたりで暮らしていたことがあって、そのときのエピソードを漫画にしました。

並庭さん漫画P1

例えば、うっかりシャンプーを洗い落とさずお風呂から出てきたり、ゴーヤチャンプルーにゴーヤを入れ忘れたりする話など…(笑)。姉はとてもしっかり者で、私よりはるかに頼れる性格なのですが、オフのときに気が緩むみたいでギャップがとても印象深かったです。

 

このツッコミどころの多い姉のエピソードにTwitterで予想以上の反響があり、その流れで母のことも描くようになりました。

 

── お姉さんも天然な方なのですね(笑)!

 

並庭さん:

そうなんです。でも実は、私の中では「私の家族ヘンでしょ?」と主張したくて家族の漫画を投稿していたわけじゃなくて。むしろ、家族の“あるあるネタ”として共感してもらえるかな、くらいの気持ちで発信していたんです。

 

なので、「個性的」とか「面白い」と大きな反響があったときはありがたくも意外な気持ちでした。それからようやく「私の家族って思ったより個性的なのかな」と考えるようになりましたね。

並庭さん漫画P2