自分の子どもに「将来の夢を持ちなさい」と助言する親は多いはず。しかしお笑いコンビ・ロザンの菅広文さんは、自身のYouTubeチャンネルで“将来の夢不要論”を提唱。具体的にどのような意見を述べたのでしょうか?

将来の夢は「人の役に立ちたい」でOK?

8月23日に公開された「ロザンの楽屋」の動画では、菅さんは“将来の夢を言うときに職業を言うべきという風潮”について持論を展開。

 

まず「たとえば警察官であるとかお花屋さんであるとか、バシっとした職業を言わなアカン」「それはどうなのかな?って思う」とコメントしています。

 

また「(動機が)『社会の役に立ちたいです』とかだったらさ、警察官じゃなくてもいいやん。消防士でもいいわけやんか。(選択肢が)幅広くなる」「こっちの方が具体的」と語っていました。

 

しかし多くの人は理由が抽象的と感じるため、「それで?」と一歩踏み込んだ質問をしがちですよね。菅さんは「そっち(社会に役立つ人になりたい)の方が具体的やのに、抽象的に捉えられてる」とコメント。

 

“やりたいことの核となる部分”を伝える風潮がないせいで、“就職後に理想の職業じゃないと気づくことになるのでは?”とも話しています。

これからは「どうしたいか?」を問われる時代に!?

同動画では、相方の宇治原史規さんも“将来の夢”に対して疑問に思っていることを吐露。講演会を開いた際に中高生から「将来の夢がないんですけど、大丈夫ですかね?」と聞かれることが多く、“なぜ夢を見つけられていない状況がNGなのか?”と感じていたそうです。

 

夢がなくても問題なしと思う宇治原さんは、将来の夢が「とにかく『立派な人間になりたいです』でええわけよ」とコメント。続いて菅さんも“「どうしたいか?」を問われる時代になってくると思う”と前置きし、“(動機が)仕事6、趣味4で暮らしたい”くらいの理由でいいとも語っています。

 

“将来の夢は不要説”を聞いた人からは、「確かに“何をしたいか”を明確にした方が目標を立てやすい」といった反響が後を絶ちません。

会社員になりたい子ども… 宇治原さんが熱く持論を展開

“将来の夢”に対するロザンの意見を取り上げましたが、7月に公開された動画でも“子どもの夢”について言及。

 

宇治原さんによると、昨年実施された“子どもが大人になったらなりたいもの”というアンケート調査では1位(男子の場合)に「会社員」が選ばれたそうです。

 

宇治原さんは同調査の結果を取り上げた新聞を読んだ際、そこに掲載されていたインタビュー記事の内容に疑問が。というのも「会社員」が1位の調査結果に関するものなのに、会社員ではなく、クリエイティブ職の人に取材をしていたから。

 

さらに記事には、「(会社員が1位というのは)大人向けに用意した答えで、本音はSNSで語っているような気もします」とあったと言います。宇治原さんの説明を聞いた菅さんは、「同意しかねるな」とリアクションしていました。

 

また宇治原さんも「子どもの夢が会社員ていうこと自体を否定すな」と熱くコメント。子どもの夢が“華やかな職業(スポーツ選手やクリエイティブ系)”である必要はないと語った後、ロザンの2人は“安定を求める夢があってもいい”という意見に。華のある職業だけでなく、会社員や公務員が“夢”として認められ始めているとも説明しています。

 

さまざまな声が続出した菅さんの“将来の夢不要論”。周りが「こうあるべき!」と子どもを縛るのではなく、自由な発想で将来のことを考えて欲しいものですね。

文/河井奈津
参照/ロザン公式YouTube「【将来の夢】職業を言うべき風潮」https://www.youtube.com/watch?v=ysB4_M4Xpg0&t=1s
ロザン公式YouTube「【子どもの夢】“1位は会社員”を否定するクリエイター」https://www.youtube.com/watch?v=a3mGVqyFNJc