子どもは親のもとから巣立っていくもの。自立するタイミングは人によってさまざまですが、実家を出ていく際に親はなんと声をかけたらいいのでしょうか? 今回は“自立する子どもにかけるべき言葉って?”という疑問に注目していきましょう。
巣立つ子どもを安心させるフレーズって?
就職が決まった息子をもつAさんは、「家を出ていく子どもに何と声をかければいいのかわかりません」「せめて人生に役立つ言葉をかけてあげたい」とお悩み中。息子の巣立ちまで時間はあるものの、「頑張って」「元気でね」というシンプルな言葉しか思いつかずに困っていました。
そこでネット上に「巣立つ子どもにかけるべき言葉を教えてください」と質問したAさん。彼女のお悩みを見た人からは「何かあったらすぐに連絡するように伝えた。1人で抱え込んでパンクされたら困る」「『辛くなったら帰ってきてもいいよ』と言った気がする」といった声が。実家を“最終的に頼れる場所”と認識させる親は多いようです。
意外とライトな言葉でOK!?
一方で「頑張って」「またね」とシンプルな言葉をかける人も多数。巣立った息子を見送った経験のあるBさんは「最後の別れではないので、気軽に『いってらっしゃい』『ファイト!』って言ったかな。難しく考えないで、ライトなワードでOK」とコメントしていました。
他には「変にかしこまると泣いてしまうから、サラっと『気をつけてね』と声をかけた」「うちはとってもシンプルで『バイバイ』だけ」といった声も。無理をして“ためになる言葉”を送ろうとするのではなく、日常と変わらない“ライトな雰囲気”で見送る人も少なくありません。
反対に子ども目線に立った際、どのような言葉をかけられたら嬉しいと感じるのでしょうか?
ネット上には「『ずっと味方だからね』と母親に言われてとても心強かった」「『思いっきり失敗してこい!』って言われたときは、緊張がスッと解けたかも」などの体験談が。勇気を与えたり、不安を取り除くようなフレーズは印象に残りやすいようですね。
子どもがなかなか自立しない。どうすれば…?
子どもの巣立ちは寂しいものですが、いつまでも自立しない状態が続くのは避けたいところ。精神科医の樺沢紫苑先生は、以前に自身のYouTubeチャンネルに投稿した動画で“子どもが自立しない”問題についてコメントしていました。
発端は、視聴者からの「子どもが自立しません」というお悩み。まず樺沢先生は「子どもに対してよかれと思って親が何でもやってあげると、子どもが自立できなくなっていく」と解説。家が安住の場所になるため、子どもがズルズルと居座り続けてしまいます。
また「社会に放りだすのが親の役割」と語る樺沢先生は、「いつまでも家が快適ではダメ」「どこかで家を出させるしかない」とも話していました。一見厳しすぎる意見にも感じますが、樺沢先生いわく「やらざるを得なくなれば、人はやる」「本当に追い込まれると本気を出す」とのこと。
さまざまな意見が寄せられた“自立する子どもにかけるべき言葉”問題。まだ先の話と思っていても、子どもの成長はあっという間です。どんな言葉をかけるか、考えておいてもいいかもしれません。
文/河井奈津
参照/精神科医・樺沢紫苑公式YouTube「子供が自立しません【精神科医・樺沢紫苑】」https://www.youtube.com/watch?v=UAQL0YPjWNY