「さぁ片づけよう!」と、買ってきた収納ケースにしまったのはいいけれど、どこに何があるかさっぱりわからなくなった…なんてことはありませんか?あるいは、家族に「あれどこ?」と常に聞かれている方も多いかもしれません。
そんなときに便利なのが、中身がわかるようにラベルに記入し、ケースに貼る方法。
確かに便利ですが、家じゅうのケースすべてにラベリングする必要はありません。ラベリングにこだわりすぎるあまり、膨大な作業量に心が折れてしまうのでは本末転倒ですよね。
そこで今回は、収納のプロとして活動する私が「ラベルを使う・使わない」の線引きをしているポイントについてまとめます。
「ラベリングしたほうがいい収納」って?
1. 同じ容器+似たような内容物
まずは、中身が見える同じような容器に分類する場合はラベリングするのがおすすめです。特に内容物が酷似していて間違えやすいものには必ずラベルをつけましょう。
上の画像はキッチンの粉末洗剤。
粒の大きさで判別はできますが、うっかり間違いを防ぐために、引き出しを開けてすぐ見える上ブタにラベルを。禁止事項なども一緒に書いておくと安心です。
2.同じ容器+中身が見えない+置く場所が変わりやすい
100円ショップでも人気の、中身が見えないフタつきケースもラベリング向き。フタを開けるまで中身がまったくわからないうえに、持ち歩きやすいサイズだと置き場所も変わりやすいもの。家族に「あれどこ?」と聞かれてしまうものの代表例ですから、ラベルが必要です。
ただ、同じケースがたくさんあればあるほど、必然的にラベルが何枚も必要になるので、「ラベル作成」に要する時間がよけいにかかってしまいます。
このようなムダな家事をなくすため、わが家では多量のケースをずらりと並べるのはなるべく避けています。
3.家事シェアを期待する場所にあるもの
例えば、掃除の洗剤ボトル。ボトルそのものの形状が違ったり、片方にだけラベルがついていたりすれば、パッと見の違いは明らかです。でも、普段メインで家事をしない家族と積極的に家事分担したい場合は、よりわかりやすい表記があったほうが、家事シェアは進むはず。
つまり、「よく確認しないとわからない」ではなく、「チラッと見ただけで違いがわかる」ことが大事。そのため、わが家では掃除を夫婦で分担すべく、洗剤ボトルにはラベルを付けて内容物をわかりやすくしています。
「ラベリングしないほうがいい収納」って?
1.自分だけが把握していればいい場所
リモートワーク中心になってから、自宅に保管すべき仕事関連のものや書類が増えました。とはいえ、それらをまとめて収納している引き出しやファイルケースは、家族とは共有しなくていいので、自分だけが把握していればいい場所。置き場もほぼ固定で頻繁に変わったりしないので、ラベリングする必要がないわけです。
中身を覚えやすいように、同じファイルケースを3~4個並べて、収納物は仕事の内容ごとに分類しています。引き出しは右から文房具、ガジェット類、ケア用品と用途ごとにまとめているので、ラベル表記がなくても問題なく使えています。
2.立ったままのぞけば中身がわかる場所
のぞいただけで分類がわかる収納なら、ラベルは確実に不要ですよね。
わが家では、上の写真の収納スペースに、鍵やカメラアイテム、種類がわかりやすい除菌グッズや掃除グッズを収納しています。
このように目視で中身がわかりやすい収納が増えれば、物の管理が簡単になるうえ、ラベルを用意する手間も省けます。
収納のプロが最近ハマってるラベリングは…
私が最近気に入って使っているのは、キングジムの「ラベルプリンター テプラ Lite」です。
シンプルな形で、手のひらに余裕で乗るサイズが魅力。すき間時間にスマホで簡単にラベル作成ができて、とても便利なんです。
シンプルな見た目なので棚に並べておいてもインテリアを損ねません。使いたいときにすぐ使え、持ち運びもできて重宝しますよ。ラベリングに挑戦してみようかなと思っている初心者さんに特におすすめです。
文・撮影/瀧本真奈美