汚れていくいっぽうのおもちゃ、増えていく落書き。子どもにも自分のものは自分で掃除をさせたいけど。掃除マニアとしても知られる芸人・佐藤満春さんはご自身の子どもにどんなアプローチをしているのでしょう。聞いてみると、話は壮大な物語に⁉︎

子どもに掃除を強制してもムダ。それならどうするか?

トイレ博士や掃除マニアとして、その魅力を発信する芸人の佐藤満春さん。自身も小学生の息子を持つ父親でもあります。掃除の“英才教育”をしているに違いないと思いきや、意外にも掃除術を伝授したことはないそう。

 

「子どもに掃除を覚えさせたい気持ちは親としてもよくわかります。ですが、やっぱり掃除って、強制されて義務になってしまったら“めんどうなもの、嫌なもの”という認識になってしまうんです。

 

そうした罰ゲーム感をいかになくしていくのかは、掃除マニアの僕としての今後の課題でもありますが、学校で掃除をコンテンツ仕立てにして同級生と一緒に楽しんでもらったり、汚れが落ちる成功体験をしてもらえたらいいのかもしれません」

 

掃除マニアとしてメディアに登場したり、学校での講演も積極的な佐藤さん。掃除に対する活動をするなかでも、こうしたイメージや文化を変えるのは一筋縄ではいかないよう。

 

「掃除のマイナスなイメージを拭い去るには、半世紀はかかりそうな。それでも僕は、掃除のネガティブな印象を変えていきたい。そのために正しい掃除方法や、汚れが落ちていく達成感を、草の根運動的に伝えていくしかないと思っていて。

 

想定していた方法で汚れが落ちた体験、住環境がきれいになって豊かに過ごせる心地よさ。生活の中でそういう体験ができることを、この先も子どもにも大人にも丁寧に伝えていきます」

おもちゃ&落書きは軍手で掃除すればいい

いつまで経っても片づかないおもちゃに、縦横無尽に描かれた壁の落書き。子ども部屋にありがちなそんな悩みを解消する方法を伺いました。

おもちゃの片づけ&掃除

1.軍手を手につけ、表面にアルコールをスプレーで塗布する

 

2.散らかったおもちゃを手にとって、軍手で拭きながら片づけると除菌効果も!

壁の落書き

1.軍手を手につける

 

2.クレヨンにはクレンジングオイル、油性ペンには日焼け止めを軍手に10円玉くらいの量を目安に塗布する

 

3.軍手を壁に沿って動かし、クレヨンや油性ペンのインク汚れを落としていく

 

子どもと一緒にできる佐藤さんの掃除術。なかなか掃除や片づけをしてくれないからといって、嘆くことなかれ。汚れを落とす原体験を子ども一緒にすれば、掃除や片づけに対してのネガティブなイメージも変わるはずですよ。

 

PROFILE 佐藤満春さん

1978年生まれ、東京都町田市出身。お笑いコンビ・どきどきキャンプ、放送作家、構成作家、ラジオパーソナリティ。トイレの魅力に目覚め、トイレ掃除専門店の会社への修行を経て、掃除マニアに。著書に『感動の掃除術』(宝島社)などがある。

文/船橋麻貴