夫婦の性の悩みイラスト5

パートナーどうしが抱える性の悩みは千差万別…。

 

そこで今回、30〜40代の女性読者に「夫婦の性にまつわる悩み」を大調査! 特に多かった質問や印象的な悩みについて、男性の性機能や不妊治療に詳しい小堀善友さんに答えていただきました。

 

読者からの相談 

  1. 65歳、私42歳です。子どもが欲しいと思っていますが、大事なときに夫が焦ってしまいなかなかうまくいかず…。そもそも年齢的にも難しいのでしょうか?(Y.Oさん)

 

医療は発達しても、生殖機能が若返ることは残念ながらない

── 近頃は10歳以上年齢の離れたカップルも珍しくありません。気になるのが年の差夫婦の子づくり事情。最近では歌手や女優など、40歳過ぎて出産を経験されている芸能人も多いようですが、実際のところはどうなのでしょうか。

 

小堀さん:

人間は80歳前後まで長生きできるようになりましたが、生殖の適齢期については男女問わず20歳代がピークという状況は変わっておらず、そこから徐々に衰えていきます。この点に関しては、人間がそういう動物なのだと思っていただくしかないかもしれません。

 

男性の場合、精子の量と運動率は35歳を過ぎると次第に下がっていきます。これを回復させる治療法はなく、できることといえば「老化を防ぐ」ことしかないと言えます。

 

歳をとること自体がリスクになるため、健康的な生活習慣を心がけることに加え、サプリメントを効果的に用いながら悪化を防ぐ手もあります。

 

コエンザイムQ10、オメガ3脂肪酸など、抗酸化サプリメントを摂取することで老化を食い止める方法や、摂取することで肌が若返ると言われているアスタリフトやアスタキサンチンのサプリをとることで、精子の働きがよくなる可能性があると言われています。

40歳を過ぎて子どもが欲しいなら早めに治療を!

── サプリもそうですが、不妊治療を行う人もますます増えていますよね。

 

小堀さん:

生殖補助医療はどんどん進化を遂げていますからね。人工授精や体外受精など最先端の技術によって、不妊に悩む人の希望を叶えられる可能性は確実にアップしています。

 

ただ、残念ながら年齢が上がるほど妊娠しづらくなるのも事実です。特に女性が45歳を過ぎると妊娠する可能性が極めて低くなります。生殖補助医療を利用したとして、女性側が40歳の時点で体外受精の成功率は8%10回試して1回うまくいくかどうか、というのが実情です。

 

医療費も切実な問題です。たとえば体外受精を10回行ったとしたら、500万〜1000万円かかりますから、何度も気軽にトライできないというのが現実だと思います。しかも、44歳になると体外受精でも成功率は12%まで下がってしまいます。

 

男性にとっても女性にとっても、年齢は妊娠・出産の大きな壁になると言わざるを得ません。夫婦でよく話し合ったうえで、「それでも子どもがほしい!」と考えるなら、早めに専門医に相談することをおすすめします。

 

 

夫婦の「性のあり方」は年齢と共に変化することは当然のこと。だからこそ、お互いの努力なしに円満な関係を続けるのは難しいものです。見て見ぬ振りを続けていると夫婦関係がどんどん歪み、あっという間に崩壊してしまうケースも…。今一度、夫婦関係を見直してみてはいかがでしょうか?

 

Profile 小堀善友さん

小堀さんプロフィール画像
獨協医科大学埼玉医療センターリプロダクションセンター准教授。プライベートケアクリニック東京 東京院 院長。日本泌尿科学会専門医・指導医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックスセラピスト。 男性不妊症、性感染症などを専門とする泌尿器科医。 主な著書に『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』 『妊活カップルのためのオトコ学』 などがある。 取材・文/望月琴海 イラスト/描き子