パートナーどうしが抱える性の悩みは千差万別…。
そこで今回、30〜40代の女性読者に「夫婦の性にまつわる悩み」を大調査! 特に多かった質問や印象的な悩みについて、男性の性機能や不妊治療に詳しい小堀善友さんに答えていただきました。
読者からの相談
- 私はしたいと思っているのですが、夫は気分がのらないのか、ずいぶんしていません。男性は長い間しなくても平気なものなのでしょうか?また、男性が「したくなる時期」はありますか?(N.Aさん)
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医学上、男性に「したくなる時期」はありません!
── 「新婚時代の夫はあれだけ求めてくれていたのに最近はご無沙汰で…」という夫婦の話題はよく耳にします。かつては性欲が強かった夫に何があったのか心配になる気持ち、わかります。
小堀さん:
大前提として、性欲には個人差があるので、男性であっても「ずっとしなくても平気」という方は一定数います。
男性が「したくなる時期」も同様に個人差があり一概には言えないのですが、例えば、女性は1か月ごとに生理があるためホルモンの波がわかりやすいのに対し、男性のホルモンの波はご自身でも気がつかないレベルの小さな波が常に継続して起きている状態。
ですから、「したくなる時期」というのも想定しづらいのです。ただ、わかっていることといえば、男性のホルモンは朝が高く、夜は低くなる傾向にあります。ですから、「疲れているとしたくなる」とも言いきれないわけです。
欧米より性への関心が低い理由は「日本ならではの家の構造」にある!?
── 個人差となると、対応策は人それぞれということですよね。
小堀さん:
ただ、「したくなくなる理由」として、環境面で指摘されていることもあります。つまり、日本の住宅事情です。
日本は欧米と比較すると性交渉の頻度が低いという結果が出ているのですが、そもそもその理由は日本人ならではの文化にあると考えられています。
例えば、日本の住宅環境は欧米と比べ部屋が密集しており、子どもがいる家庭ではお子さんのことが気になり「できない」という理由が大きいのではないかと。
そもそも「しなくても問題ない」と納得できるところも日本人ならではの考え方かもしれませんよね。ですが、それは悪いことではありません。私のもとに相談に訪れる方々にも「お互いが納得していることであれば、それで良いのでは」とアドバイスしています。
Profile 小堀善友さん