結婚や出産を経て年齢を重ねるほどに、夫婦の関係性とともに性生活もガラリと変わる人が多いよう。「いざというときにうまくいかない」「本当はしたいけど相手にその気がない」など、夫婦が抱える性の悩みは千差万別…。
そこで今回、30〜40代の女性読者に「夫の性にまつわる悩み」を大調査! 特に多かった質問や印象的な悩みについて、男性の性機能や不妊治療に詳しい小堀善友さんに答えていただきました。
読者からの相談
- 出産後、久しぶりに夫婦の営みを試みたのですが、夫がなかなか最後までいけず、結局途中で諦めることに…。改善する方法はありますか?(Y.Sさん)
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不適切な“ひとりでの行為”が原因になっているのかも
── 最後までいけないというのは、一種の老化現象だったりするのでしょうか? それとも気持ちの問題?
小堀さん:
そのどちらでもないと言えるかもしれません。男性の不妊症のうち、約13%が男性機能の障害が原因といわれていますが、実はその半数以上は「射精障害」が原因です。例えば、ひとりであれば性の解消ができるけれど、パートナーとだとうまくできなくなる、といったケースがこれに当たります。
原因のひとつとして、ひとりで解消する際、男性器に強い刺激を与え続けることでその刺激に慣れてしまい、女性とするときに物たりなく感じることが指摘されています。
逆に早漏の人は感じやすく“勃つ力”が低下している!?
── 物たりなく感じる!? ちょっとショックです…。
小堀さん:
お気持ちはわかります。逆に、射精までの時間が1分以内と極端に短いケースも。これがいわゆる早漏ですが、その原因は先天的なケースもあれば、加齢とともに引き起こされるケースもあるんです。
なぜこのようなことが起こるのかというと、勃つ力が弱くなると性器の張り自体も弱くなり、性器の中の神経同士の距離が密になることで感じやすくなってしまうことが原因です。
治療には、まず生活習慣をきちんと整え、その力を高めることが効果的。もちろん治療する薬もありますが、私はまず生活習慣から見直すことをおすすめしています。
よく言われていることではありますが、健康的な生活はやはり大事です。睡眠をよくとる、運動をして肥満を解消する、タバコを吸わない、健康的な食生活を心がける、精神的なストレスを溜めない。
それがダメなら薬を使う治療法をお勧めしますが、まずは生活習慣から改めるのが先決です。
Profile 小堀善友さん