赤ちゃんを育てる上で欠かせない“授乳”。しかし中にはミルク派や混合派(母乳&ミルク)のママもいるため、すべての親が“母乳派”とは限りません。育児中の女性だからといって、「母乳ですか?」という質問は、不快感を与える可能性があるようです。
急に「母乳?」と聞いてくる人にモヤモヤ
話の発端は、乳幼児のママであるAさんが赤ちゃんを連れて外で歩いていた時のこと。通りすがりの女性が「あら可愛い」と声をかけてきたので、Aさんは何げなく接していたところ「母乳? それともミルク?」とたずねてきました。
「何を聞きたいんだろう?」と質問の意図がわからなかったAさんですが、とりあえず「母乳です」と返答。女性は「そうなんですね」のひと言で会話を終えると、その場を立ち去ったそう。いきなり「母乳?」と聞かれたことが初めてだったため、彼女はネット上に「他人から『母乳ですか?』と聞かれるのってどう思う?」と投げかけました。
Aさんと同じ経験をした人は多く、「私も高齢のおばさんに聞かれた。正直に言えば、良い気持ちがしない」「母乳が出にくいタイプだったから不快な質問」などの声が相次いでいました。
気軽に受け止める人も!?
“聞いてほしくない”派のママが多い中、「普通に答えている」という人も少なくありません。他にも「すぐに『母乳ですよ』と返答してます。難しく考えなくていいのでは」「私は全然不快に思わない。話しかけてくれるのは嬉しいこと」といった声が。気軽に答える人は、相手の質問をライトに受け止めているようです。
では、“母乳ですか?”と聞く側の人はどのような意図があって質問しているのでしょうか? 質問した経験のある人からは「私も子育て中だったから、単純に気になったので聞いた」「間を埋めるため、何気なく質問した」などの主張が寄せられています。
またとある女性によると、「昔は他の女性に授乳してもらう“もらい乳”が普通におこなわれていた」「特に高齢の方はその経験があるので、何げなく聞いてしまうのかも」とのこと。“もらい乳”を知っている世代は、世間話として聞いているだけかもしれません。
“母乳やミルク”がきっかけでイラっとしたことは?
“「母乳ですか?」と他人に聞かれる問題”をピックアップしましたが、他に母乳がきっかけで発生する不満やストレスはないのでしょうか。
ベビカム株式会社が以前公開した“母乳育児に関するアンケート調査”では、“今、母乳もしくはミルクに関するストレスや精神的に辛い気持ちがある?”と質問しています。
結果を見ていくと、上位を占めたのは39.3%の「ある(あった)」と36.0%の「少しある(少しあった)」。回答者からは「母乳育児をしたいのに思うように母乳が出ず、授乳中や後に娘が泣くので、夫や母から『母乳が足りていないのではないか』と言われるのが精神的に辛かった」など、リアルな声が上がっていました。
様々な声が寄せられたこの問題。快く思わない人がいるのは事実なので、知り合ったばかりの人にたずねるのは控えて欲しいものです。
文/牧野聡子
参照/ベビカム株式会社「母乳育児に関するアンケート」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000007518.html