出産後にママの身体が回復するまでの期間、家事や上の子の身の回りの世話など新生児育児以外の部分の負担を軽減するため、実家などに泊まり込んでお世話になる「里帰り出産」。

 

2020~2021年のコロナ禍で県をまたいでの移動を控える人も増えましたが、産後に無理をするとその後のママの心身への悪影響も心配されるため、実家に頼れる状況の人はやはり助かりますよね。

 

里帰り出産では多くの場合、1か月以上など長期間お世話になるため、実家に「何かお礼しなくては」と考える人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、里帰りしたママ50人にアンケートを実施し、実家へ何かお礼をしたかどうか、した場合はどのようなことをしたのか教えてもらいました。

5人に1人「里帰り、特にお礼はしなかった」

今回は、里帰り出産をした0歳から10歳のお子さんがいるママ50人にアンケートを実施し、実家に何かお礼をしたかどうか聞いてみました。

 

すると、

 

  • お金やモノでお礼をした…41人
  • 特にお礼は渡さなかった…9人

 

と、5人に1人はあらためて金品でお礼をしなかったことが分かりました。

 

理由を聞いてみると、

 

「妊娠中に夫の会社の業績が悪化して年収が大幅に減少。実家の親もそれを知っていたので、お金を入れたりしなくていいよ、赤ちゃんのために使いなさいと。ただただ感謝です」(Hさん・1歳児のママ)

 

「週末に会いに来た夫と、お礼はいくらくらい渡すか相談していたら、通りかかった母に聞こえてしまい、お母さんは断固受け取らないわよ!と釘を刺されました」(Eさん・0歳児のママ)

 

と、親の方からお礼はいらないといわれたり、受け取ってくれなかったという声が。もちろん家庭によって状況は異なりますが、親の愛のありがたさを感じますね。

 

また、

 

「結婚後妊娠するまでの期間は、私の母が東京で趣味の大会があり私たちの家にしばらく滞在していくことがしばしば。義母もよく泊まっていきます。よくあることなのでお礼を受け取ることもなく、手土産のお菓子を持ってきてくれる程度。なので、私が自宅に戻るときに、夫が両親の好きなお菓子を持って迎えにきた程度です」(Mさん・2歳児のママ)

 

と、お互いお礼のやりとりをしない関係だという声もありました。

生活費相当分を渡した人が約半数

続いて、なんらかのお礼をした人のうち、25人と最も多かったのが「生活費相当分の現金や商品券」という人でした。

 

「食費や水道光熱費などに加え、母がパートを休んで私と赤ちゃんのサポートをしてくれたたので、本来パートに出られたはずの金額もプラスして渡しました」(Aさん・1歳児のママ)

 

「上の子も連れて帰ったため、母は幼児食や手作りおやつ作り、じいじは元気いっぱいの3歳児の遊び相手でさぞかし大変だったと思います。ふたりで温泉で疲れを癒やしてね、という感謝の気持ちを込めて、数万円分の旅行券を贈りました」(Tさん・5歳児と2歳児のママ)

 

など、実際に負担をかけたであろう額面よりも多く渡したという声も目立ちました。

プレゼントや食事会を開いた人も

また、両親のほしいものを聞いてプレゼントしたという人も10人以上みられました。

 

「里帰りのために母が実家の不用品を処分して場所を空けてくれました。ベビーベッドの場所がふたたび空いたので、お礼にマッサージチェアを贈りました。父も母も毎日使ってくれているそうです」(Fさん・1歳児のママ)

 

「お宮参りまで実家に滞在していたので、夫の両親も一緒に食事会を開き、その費用を私たちが全額出すことにしました。両親の希望を聞いてみたところ、和食がいいのかと思ったら、まさかのステーキハウスがいいとのことでびっくりしましたが(笑)」(Oさん・3歳児のママ)

 

「私と上の子が里帰りすれば食事の洗い物も増えて大変だと思ったため、里帰り前に食洗機をプレゼントしました」(Mさん・6歳児と3歳児のママ)

 

「お金はきっと受け取ってくれないと思ったので、これで孫の運動会を見に来てねという理由をつけてコンパクトビデオカメラを贈りました。孫のためということで、素直に受け取ってくれて良かったです(笑)」(Uさん・2歳児のママ)

 

家電や大きなモノのプレゼントは相手の意向が分からないと逆に迷惑になることもありますが、実家なら気兼ねなく希望や好みを聞けるため「喜ばれた」という人が多かったようです。

おわりに

里帰り出産のお礼は、実の両親が相手のことがほとんど。つい甘えてしまいそうになりますが、新しく家族ができた節目に、きちんとお礼をできるといいですね。

 

もちろん双方合意の上、モノや金銭でお礼をしないのもアリですが、感謝の言葉は省略せずにしっかり伝えたいもの。

 

また、子どもの成長をスマホで撮影して送ったり、子育てが落ち着いたら両親の困りごとを手伝うなど、感謝とお互い様の気持ちを忘れずにいたいですね。 文/高谷みえこ


アンケート実施時期/2021年5月  アンケート対象者/0~10歳の子どもがいる女性 回答数/50人 アンケート方法/インターネット