コロナ禍の今、なかなかママ友と話す機会もありません。
久しぶりに連絡をとったママ友に「夜まだ紙オムツしているよ。4歳のうちの子」と伝えると、「え、まだオムツ外ししてないの」と驚きの声が。
あれ、オムツ外しは昼間だけすればいいんじゃないのかな。いやいや、夜も外れた方がいいのかな。そもそも、オムツっていつぐらいまでに外れたらいいの?そんなモヤモヤが湧いてきました。
そこで、臨床心理士で長年、子どもの発達相談に乗ってきた帆足暁子先生にオムツ外しについて聞いてみることにしました。先生、どうしたらいいんでしょう。
まずおしっこを溜められるようになるまで待って
「昼間も夜のオムツ外しも体の成長・発達に合わせることが大切ですね」
そう答えてくれた帆足先生。基本的には昼間は3歳前後でオムツを卒業できることが多いそうです。
昼間のオムツを外す場合、オムツを履いてからどれくらいの時間で濡れているか、溜められる時間をはかってみましょう。オムツが2時間ほど濡れていなければ、トイレトレーニングを始められるタイミングです。
「トイレは文化」失敗しても怒らないで
「おしっこをトイレでするのは文化です。なので子どもにはトイレでおしっこをすることを、教えてあげなくては自然にできるようにはなりません」と帆足先生。
そして、オムツ外しのトレーニング中にもっとも大事なことは、失敗しても怒らないこと。
もし子どもがおもらしをしても親がおおらかに見守れるのであれば、布パンツの方が排泄後に不快感を覚えるので、オムツ離れが早まります。
ただし、そこで叱ってしまうならば逆効果。子どもにとってもストレスになってしまうので、オムツで過ごしたほうがいいそうです。
トイレトレーニングはどの季節に始めても問題ありませんが、夏は薄着なので、例え失敗しても洗濯ものは少しだけ。親にとっての負担が少ないので、いいタイミングかもしれません。
夜は小学校に上がるまでオムツでも問題なし
では、夜のオムツはいつまでしたら良いのでしょう。
「夜は小学校に上がる頃までオムツでも何の問題もありません。昼間と違って、寝ている間におしっこを作らなくするホルモンの分泌と膀胱の成長が整うのがだいたい小学校に入るころが多いからです」
小学校就学に向かって、次第に夜のおむつが濡れなくなって、「もう大丈夫」となったら自信を持って夜もパンツにするのが良いようです。
もし、小学校に上がってもひと晩のうちに何回もおもらしをすることが増えていったり、変わらなかったりしたら、夜尿症と言って、治療が必要になってくる場合もあるので、気をつけて見てあげたいところです。
保育士資格や幼稚園教諭1種免許を持つ臨床心理士。親と子どもの臨床支援センター代表理事。長年、育児やこころの相談に応じている。主な著書に「0.1.2.歳児愛着関係をはぐくむ保育」(学研)などがある。
取材・文/天野佳代子 イラスト/石川さえ子