私たちが捨てている一般廃棄物(ゴミ)の総排出量は、1年間で4272万トン(東京ドーム約115杯分)にものぼります(令和元年度環境省統計より)。
また、増加傾向にあるゴミの処理経費は2兆910億円と非常に多額で、私たちの税金もこれに使われています。
「捨てること」はとても簡単で、家庭単位で見ると家がすっきりして気持ちがいいものですが、「処理すること」には自分たちのお金(税金)が使われ、環境破壊の一因にも…。とすれば、ゴミが減れば減るほど、メリットがたくさん得られると言えるはずです。
そこで今回は、私自身が実践したものを中心に“捨てない手放し方”をまとめます。
1. 「衣類寄付」でパラスポーツを応援
世田谷区や豊島区などの自治体も後援している「ふくのわプロジェクト」。オンラインで宅配キットを購入し、不要になった衣類を詰めて回収依頼をするだけなので、とても手軽です。
かなり大きな袋が届くので一度にたくさん衣類を手放したい人向けです。
- まだ着られる服(シーズン不問)
- 大人服、子ども服、マタニティ
- 和服や帯やタオル、ハンカチ
- カーテン、シーツ、毛布
などの衣類が対象で、まだ使える状態であればOK。
宅配のほか、東京都なら設置ボックスがあったり、その他の方法もあるようです。送付したものはリユースされて、収益はパラスポーツの応援に使われます。
私も衣替えのタイミングで実際に利用しましたが、とても簡単で便利でした。
2. 使用した食器、不要になった収納グッズも寄付できる
ものが溢れている日本では必要とされず、リサイクルが難しいものは、アジアの発展途上国に寄付をしてくれるサービスもあります。
私が実際に利用したのが、エコトレーディング。事前のやりとりも不要で、ダンボールに詰めて送るだけで、送料も寄付と考えます。
こちらの利点は、ほかでは難しい使用済みの食器も回収が可能なこと。ついつい増えるぬいぐるみ、おもちゃ、時期が過ぎると不用になるベビー用品やランドセル、文房具から家具、家電、洋服にいたるまで回収が可能です。
送料を負担する必要はありますが、無理のない範囲で寄付ができます。近くの方は持ち込みも可能のようです。
3. 近くにある回収施設を利用する
スーパーなどには食品トレイ、ペットボトルなどの回収ボックスを設けている店舗もありますよね。これを利用しない手はありません。
「ユニクロ」では衣類の回収ボックスが設置されているほか、「無印良品」では衣料品全般やタオル、シーツ、カバー類も回収してくれるので、買い替え時に便利です。
常時ではありませんが、「IKEA」でも定期的に家具の買い取りを行っています。
もちろん、リサイクルショップなどに持ち込んでもいいですし、私の住む地域ではリサイクル業者が設置したコンテナにいつでも持ち込むことができます。
意外と身近に回収施設や自治体の活動があるので、ご自身の住む地域のサービスも検索してみてください。
…
自分にとってはもう不要なものも、必要な人へ渡したり、何かに生まれ変わることができれば、また私たちの暮らしを支えます。
捨ててしまえばゼロ、いえ処理費用がかかり環境を破壊するので大きなマイナス。SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を意識しながら、捨てない暮らしを始めてみませんか?
文/瀧本真奈美
参考/環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について」https://www.env.go.jp/press/107932.html
「ふくのわプロジェクト」https://www.fukunowa.com
「エコトレーディング」https://eco-friendly.site
良品計画「『感じ良い暮らし』の実現 BRING」https://ryohin-keikaku.jp/csr/bring.html
ユニクロ「RE. UNIQLO はじめます。」https://www.uniqlo.com/re-uniqlo/
イケア「家具買取りサービス」https://www.ikea.com/jp/ja/customer-service/services/removal-recycling/buyback-pub9a4d6270