家庭によっては仕事などの事情で、急遽“引っ越し”が必要になる場合も。慣れ親しんだ家や町を離れる際、親として子どもにどう説得するのが得策なのでしょうか? ネット上に寄せられているママたちの意見は

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転居先を好きになってもらう?

子どもの説得方法を紹介する前に、引っ越しが決まった家庭の様子を見てみましょう。

 

子どもに「今の家から引っ越しをするよ」と伝えた親からは「仲良くなった友達と離れ離れになるのが相当嫌なのか、ずっと泣いてます…」といった声が。やはり子どもにとって“引っ越し”は、とっても辛い出来事なのかもしれません。

 

重要になってくる説得ですが、効果的な対処法を見ていくと「転居先を好きになってもらう」という主張が見られます。

 

たとえば「引っ越し先の近くにあるアミューズメント施設や公園などを見せて、『いい場所だ』と認識してもらう」「『引っ越ししたら、毎日あれができるよ!』と、子どもにとってメリットになることをひたすらプレゼン」などの意見があがっていました。

“ワクワク感の演出”が大切!?

“転居先のプレゼン”以外には、“引っ越しに必要な買いもの”に付き合ってもらうのも効果的なよう。とある人は、「新調する家具や壁紙、カーテンなどを娘と一緒に選んでいたら、楽しくなったのか引っ越しに対するネガティブな感情がなくなっていた」とコメントしていました。

 

また「ワクワク感を演出することが最も大切」という主張も。先の娘さんはたまたま“家具選び”が楽しいと感じただけかもしれないので、自分の子どもに合った“ワクワクポイント”を見つけてあげることが大切なのかもしれません。

 

いろいろな方法を実践する親が目立つなか、「引っ越しは避けられないことだから、最初のうちは我慢してもらうしかない」というシンプルな声も少なくありません。

 

「時間が経てば自然と慣れる」と認識する人も多いようですが、悲しむ子どもを見過ごすわけにはいきませんよね。子どもにとっては厳しい現実なので、“優しい言葉”で説明することも心がけてみてはいかがでしょうか。

そもそも“子育てに適した家”って?

“引っ越しを嫌がる子どもの説得方法”に焦点を当てましたが、そもそも“子育て世帯に適した住まい”とはどのような家なのでしょうか?

 

東京都は、以前に“東京の住まいに関するモニターアンケート”を実施。回答者に“子育て世帯に適した住まいや住環境の要素”についてたずねたところ、「住宅の広さや間取り(33.9%)」がトップ。続いて0.4%差で2位にランキング入りしたのが「小学校・中学校などが近くにある(33.5%)」でした。

 

他には、「住宅・住環境の防犯性が優れている(33.3%)」「託児所・保育所・幼稚園などが近くにある(32.8%)」の2つが3割を超えるという結果に。一方「その他」の意見を見ていくと、「勤務先への交通が便利」「木造の家、自然の中に家がある」という声が寄せられていました。

 

“引っ越しを嫌がる子どもの対処法”は家庭によって違うもの。もし子どもがショックを受けていたら、なるべく心のダメージが小さくなるように接したいものですね。

文/内田裕子
参照/東京都「令和元年度第6回 インターネット都政モニターアンケート『東京の住まいについて』」https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/02/04/documents/0204_01c.pdf