りおんくんの入学式に金髪で(益若さんの公式インスタグラムより)

 

「カリスマ読者モデル」「経済効果は世界で1000億円」とも言われ、絶大な人気を誇る益若さん。

 

この春、ひとり息子が中学に入学する節目となった心境と、シングルマザーとして頑張ってきた10年弱を振り返ってもらいました。

息子の入寮で料理のモチベーションが…

「息子のりおんはこの春、全寮制の私立中学に入学しました。小学校はインターナショナルスクールに通っていて毎日、お弁当を作っていました。

 

今ではそれもなくなり、晩ご飯も不要になったので、料理をする気が起きなくなりましたね。ごはんに海苔だけでいいかなという日もあります」

 

そうホッとした表情で笑う益若さんは、ギャルモデルとして全盛だった2007年に結婚。翌年、出産するも‘13年に離婚。それ以来、仕事と両立させながら育児に奮闘してきました。

 

ギャル時代の益若さん(益若さんの公式インスタグラムより)

入学当初は毎日連絡を取り合っていたのに…

4月の入学当初は、寂しかったのか息子からは毎日のようにメールが送られてきました。でも、ゴールデンウイークに帰省したときには、“寮の晩ご飯までには戻りたい”と言い出しビックリ! 一気に成長を感じました。

 

学校に居場所や友達ができたことはうれしいですが、少し寂しさも感じましたね。寮に戻ってからは、なんだかポッカリと穴が空いてしまったような感覚です。

 

これから持て余した時間の使い方は考え中ですが、今まで見られなかった映画や漫画の鑑賞や、自分の時間にあてたいと思っています」

 

これまで、イヤイヤ期や反抗期がなかったというりおんくんだが、昨年の夏、泣きながら“激論”になったことがあったそう。

 

インスタには、りおんくんがたびたび登場(益若さんの公式インスタグラムより)

泣かせた日もありました

「中学進学は、公立でも海外でも私立でも本人の望むところに進んでもらいたい気持ちでした。そのために、何度も何度も2人で泣きながら話し合いました。

 

それぞれの進路のメリットやデメリットも提示したうえで、本人がなぜそこに行きたいのかを面接官のように追及して、泣かせた日もありました(笑)。

 

“人のせいにしない”というのが、教育方針のひとつでもあります。息子には“ 母親に言われたから、仕方なく…”という道ではなく自分の意思で進んでほしいという思いがありました。

 

かといって自由に選ばせても、まだわからないことがたくさんあると思ったので、いろいろな道があることを提案しました。

 

そんなやり取りのなかで、今の学校への希望が出たので、そこを受けて無事、合格することができました」

 

何でも子どもに相談して、本人が納得して決めるというのも益若さんの方針。

親らしい親とはなんだろう?

「4月に、中学の入学式で私が金髪で参加すると、ネットニュースで賛否両論になりました。

 

ただ、“いろいろな親がいてもいいじゃないか”というポジティブなコメントが多くなったことは、前とは変わってきたなぁとうれしく思います。

 

それと同時に、“親らしい親とはなんだろう? ”と考えた瞬間でもありました。

 

事前に息子に、“ママが金髪なのは恥ずかしい?”と尋ねたら、“全然。何で?”との答えだったので私は、その場の環境や息子の気持ちを改めて大切にして生きていきたいなと思いました」

 

シングルマザーならではの苦労も人知れずしてきた益若さん。

 

「正直、世間は育児をするママやパパに対する見方が厳しすぎると思います。私も何度も落ち込んだことがありました。

 

息子が小さいときには、仕事も忙しくベビーシッターさんに頼もうとしたこともありましたが、高額であきらめました。

 

私は普通のOLさんより稼いでいる方なのかもしれませんが、シッターさんは金額的に、日本ではなかなか雇えるものではないですよね。

 

結局は、家族に協力してもらい、何とか両立することができました。

 

よく聞くのが、子どもを預けて息抜きすると育児放棄、食事はすべて手作りにしないと愛情がこもっていない、というような風潮です。世の中のママを生きづらくさせていると思います。

 

幸い私は、家のストレスは仕事で、仕事のストレスは家で発散できたので、バランスを保つことはできました。

 

ただ、育児と向き合うことは本当に大変なことで、世の中のお父さんお母さんは本当に毎日クタクタになるまで頑張っていると思います。みなさん、毎日お疲れ様です!」



7年ほど前、家族旅行で奄美大島に(益若さんの公式インスタグラムより)

完璧なママではなかったから

「私の考えとしては、育児は完璧な母親を演じないことも大切かもしれません。

 

私も当時は、“自分はなんてダメな母親なんだ…”と落ち込み悩み抜いた結果、忙しいときや体調がよくないときは、息子に弱音を打ち明けるようにしました。

 

そうすると息子も気づかってくれて、協力してくれたり助けてくれることがよくありました。もっと早く完璧でなくてもいいと、気づけばよかったなと思います」

 

さらには、自分の不得意なことをフォローしてくれる友達の輪を広げることを益若さんは心がけていた。

 

「私の場合は、息子が好きなゲームやサッカーが得意ではなかったので、それらが得意な友達に相手をしてもらいました。

 

その代わりに、私は料理をふるまったり相談にのったりと、みんなで息子を育てたような気持ちです。おかげで人見知りもなく、人が大好きな子に育ちました。


完璧にしようと無理をするのではなく、家事や料理が得意ではない人は得意な人にお願いする。

 

その代わりに、自分が得意なことをやってあげるという選択肢もありだと思うし、ストレスも少なくてすむと思います」

厳しく接することも

「ただ、息子には礼儀や恵まれた環境にあることを厳しく伝えるときもあります。

 

私の仕事柄、たくさんのプレゼントをもらったり、有名人との交友が生まれたりするので、それは普通ではないのよと。

 

今ある環境が当たり前ではないことや、いいことがある分、理不尽なこともたくさん起こるという話は常にしています」

元夫も含め、家族との仲はいいものの…

父親の不在に苦労したこともあったという益若さん。

 

「子どものために、外で稼いでくるということはできましたが、ママが叱ってパパがフォローするということは、ひとりではできないのがシングルゆえの悩みでもあります。

 

育児をする夫婦の存在の大切さを、身に染みて感じることがあります。

 

ただ、別れた夫とは良好な関係は保っています。離婚後も毎月、息子とは会っていますし、受験や進学のことも相談しています。

 

私たちが離婚しても息子にとっては父親ですし、今の状態がベストかなとは思います。

 

先日も、元夫の姉の息子さんが我が家にお泊まりにきたり、別々の道は選びましたがみんなで楽しく過ごさせてもらっています」

地元・埼玉でりおんくんといちご狩りを(益若さんの公式インスタグラムより)

 子育て「第2章」は…

今後、りおんくんにはこう接していくつもりだそう。

 

「子育て第2章は、育てるという立場から、“応援”と“一緒に学ぶ”ということになると思います。

 

小さいころは、ある程度は導き選択肢を示すことが必要でしたが、これからは彼がしたいことをサポートして相談にのるようにしたいです。

 

もうひとつは、子どもとの共通言語をなるべくもつように心がけたいです。子どもが興味をもつものを知らないと、その限度や危険性を教えることができません。

 

特にSNSはリスクもあるので、親が知識をもったうえで注意しないと、無用な反発を招き、隠れて利用するようになると思います。

 

ただ、使い方さえわかっていれば便利で楽しいSNSもたくさんあるので、すべてを危険だと判断してしまうのも違うと思いますので、まずは自分が試しているところです。

 

子どもと一緒に学んでいけば若さを保つエイジングケアになるので(笑)、親にとってもいいことだと思いますよ」

 

また3年後、りおんくんが中学を卒業した後に、どんな家族模様になっているか聞いてみたいものです。



PROFILE 益若つばささん 

子育て「第2章」を楽しみにしている益若つばささん
1985年生まれ。埼玉県出身。『Popteen』の読者モデルとしてブレイク。現在はモデル業のほか、アパレルや美容関連商品のプロデュースも。共同編集長を務めるファッション&カルチャー雑誌『TOKYODOT』を創刊したばかり。