子どもが社会人として働き始めたら、バリバリ活躍してほしいもの。しかし中にはうまくいかないこともあり、子どもから「辞めたい…」と告白される親も。もし子どもに「退職したい」と告げられた場合、どう対処するべきなのでしょうか?

的外れのアドバイスにモヤモヤ?

とあるママの経験談によると、ことの発端は実家に帰省してきた息子からのひと言。思い悩んだ様子で、「仕事が辛い…」「すぐにでも辞めたい」と本音をもらしました。突然の告白で動揺したママは、とりあえず「頑張って続ければ慣れる」とアドバイス。しかし助言は息子に響かず、仕事の悩みを解消できなかったそうです。

 

彼女と同様に「ベストな返答をできなかった」と悩む人は多く、「誰だってうまくいかない時期はあるから、『最初のうちはそんなもんだよ』と言ったけど反応がイマイチだった」「うちの娘は緊張しやすいため、『もっと楽に働いてみたら?』と助言。すぐに『それができたら苦労しない』と言われちゃった…」といったコメントも見られます。

ヒアリングが大切!?

続いて気になるのは、「仕事を辞めたい」と言われた時の対処法。まず目についたのは「辞めたいと思った理由をヒアリングする」「状況を細かく聞く」という意見で、「自分に原因があるかもしれないので、『辞めたい』と思う悩みの種を一緒に考える」「衝動的に言っている場合もある。私だったら状況を解析して、本当に辞めた方がいいのか確かめます」などの声が。離職について考える前に、まずは“子どもの状況確認”に徹するのがよいかもしれません。

 

ヒアリング後に辞めたい理由が判明した際、親が社会経験で得た“知恵”を伝えるのがベター。たとえば「私の経験をもとに『○○してみたらいいよ』ってアドバイスする」「簡単に仕事を辞めて欲しくないから、すぐに真似できる対処法を教えます」という主張が上がっていました。

 

しかし中には、本当に仕事が辛い場合もあります。そんな時は、「どうしても続けられないなら辞めても大丈夫」「転職先を決めた後に辞めた方がいいい」と伝える親が多いようです。

親に相談する人は多数?

子どもに「仕事を辞めたい」と言われた時のリアクションは様々ですが、そもそも親に相談する人はどのくらいいるのでしょうか?

 

ディップ株式会社が以前公開した「有期雇用者2800人の就業実態調査 有期雇用者に関する離職の実態調査編」では、回答者に“離職を考えた時に誰かに相談したか?”と質問。調査結果によれば、51.4%の人が“誰かしらに相談している”と答えています。

 

さらに相談相手を見ていくと、「相談している相手はいない(48.6%)」を除けば「職場以外の友人・知人(16.3%)」がトップに。次いで「職場の同僚・先輩(14.8%)」が選ばれる中、「両親(14.4%)」も上位にランクイン。意外と親に相談する人は少なくありません。

 

ちなみに他には「兄弟・姉妹(6.1%)」「職場の上司(5.2%)」などの回答が寄せられていました。

 

もしわが子から「仕事を辞めたい」と告げられた場合は、親として悔いの残らないような対応をしたいものですね。

文/牧野聡子
参照/ディップ株式会社「有期雇用者2800人の就業実態調査 有期雇用者に関する離職の実態調査編」https://www.baitoru.com/dipsouken/all/detail/id=459