みなさんは子どもに好きなだけごはんを食べさせていますか? 育ち盛りの時期に食欲旺盛なのはいいことですが、食べすぎにならないか心配な面もありますよね。そこで今回は、“子どもの食事量”について注目したいと思います。
太らなきゃOK?
食欲旺盛な子どもに困っている親は少なくないようで、ネット上には「何度もごはんのおかわりをする息子。育ち盛りだから普通に応じてたけど、このままでいいのだろうか」「食べすぎの場合は食事量を制限するべきか悩む…」といったコメントが上がっています。
また、ほとんどのママが気にしているのは“子どもの肥満化”。“肥満につながる摂取量でなければOK”と認識する人は多く、「ジャンクフードやお菓子を大量に食べるのは注意必須。バランスが整った食事をたくさん食べる分には気にしない」「健康に害を及ぼさないなら問題なし」などの声も。子どもが大幅に太らない限りは、「好きなだけ食べてもいい」と考えている人は一定数いるようです。
健康面を考えてごはんを作るべき!?
“たくさん食べることを許す派”の意見をピックアップしましたが、一方で“食べすぎNG派”からも主張が。たとえば「今後体調がどうなるかわからないので、うちではあらかじめ食べてもいい食事量を決めてる」「ある程度上限は決めた方がいいと思う。大食いが常習化したら、肥満体質になりそう」といったコメントが見られます。
なかには、健康面をしっかり考えた上で食事を用意する親も。実践者の声を見ていくと、「食べすぎを防ぐために歯ごたえのある料理を作ってる」「ヘルシーでお腹に溜まるおかずとサラダを出してます。もしたくさん食べても、リスクが少ないので」などの声が寄せられていました。
家庭によってルールは違いますが、せめて子どもの体形や健康状態を気にしつつ食事量を考えた方がいいかもしれません。
肥満児ってどれくらいいるの?
様々な意見が上がった“子どもに好きなだけ食べさせるべきか”問題。子どもの肥満化を気にする親は多いですが、そもそも肥満児はどのくらいいるのでしょうか?
文部科学省が昨年公開した“令和元年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)”によると、肥満傾向児(調査実施校に在籍する満5歳~17歳の子ども)の割合はこの10年間でおおむね横這い。しかし年齢によっては増加傾向も見られます。
たとえば17歳(男子)は平成19年に12.90%という結果だったのに対し、令和元年では10.56%に。しかし11歳(11.11%)や14歳(8.96%)は前年度よりも約1%ほど増加。平成30年度から増加傾向にあるため、今後も増え続ける可能性も考えられます。女子の割合は平成30年度以降、ほぼ横ばいの状態で大きな変動はありません。
ちなみに令和元年で最も肥満傾向児の割合が多いのは、男子で15歳(11.72%)。女子の場合は11歳の8.84%でした。
食欲旺盛の子どもに困っている人は、今回紹介した意見や対策を参考にして食生活を見直してみてはいかがでしょうか?
文/河井奈津
参照/文部科学省「令和元年度学校保健統計」https://www.mext.go.jp/content/20200325-mxt_chousa01-20200325104819_1-1-1.pdf