飲食店や美容室などの“評価”を掲載する「口コミサイト」。店選びの際、サイト上のレビューを参考にする人は多いと思います。そこで今回取り上げるのは、「低評価の口コミって正直に書く?」という疑問。悪い印象だった場合、どう対処しているのでしょうか?

正直に書くべき?

まず目についたのは“正直に書く派”からの主張。口コミサイトは“正直に感想を書く場所”と認識する人が多く、「不快な気持ちにさせられた時はありのままレビュー。私と同じ思いをする人が減れば良いと思う」「悪い点は絶対に書くべき! 店の改善につながらないので」といったコメントが目立ちました。

 

なかには低評価の口コミを書く際、「良い点を書く」「言葉遣いに気をつける」などを意識する人も。詳しく声を見ていくと、「悪いところだけを書くと“誹謗中傷”と思われるので、必ず評価できる部分も書く」「上から目線で発言するのはNG。『~してくれた方が嬉しかった』と提案する形にすれば角が立たない」などの意見が見られます。口コミは、マナーやモラルを守った上で書くのが鉄則と言えそうです。

身バレが怖い…

“正直に書く派”の主張をピックアップしましたが、“書かない派”にはどのような言い分があるのでしょうか。具体的なコメントを見ていくと、「嫌な思いをした店には(今後は)行かないので、レビューを書く意味がない」「気に食わないから不満を書くってクレームと変わらないと思う。良い点がなかった時は何も書かないかな」といった声が寄せられています。

 

ちなみに“書く派”と“書かない派”以外には、“書きたいけど書けない派”という人もいました。理由として「何度もお世話になっている美容室や病院だと“身バレ”しそうで怖い」「低評価したことがバレたら気まずい」といった意見が。何度も利用する店の場合、“口コミを書きづらい”と思う人は少なくないようですね。

 

しかし口コミのおかげで、問題が改善されたケースもチラホラ。高圧的に不満を書くのはNGですが、利用者として問題点を指摘するのは意味のある行為かもしれません。

グルメサイトを信用しない派は約3割!?

様々な利用者のこだわりが明らかになった“低評価の口コミ”。そもそも口コミサイトを気にしている人はどのくらいいるのでしょうか?

 

株式会社TableCheckは、以前“グルメサイトに関する消費者意識調査(テーブルチェック調べ)”の結果を公開。“グルメサイトでの点数、ランキング表示の信頼度”についてたずねたところ、最も多かった回答は「信頼はしているが、あくまでも情報源の1つである(56%)」でした。

 

一方で「あまり信頼していない(21%)」「まったく信頼していない(5%)」の合計は26%になるため、全体の約3割が“信用しない派”に。口コミサイトの評価やレビューを当てにしない人は、意外と多いようです。ちなみに、「飲食店選びの基準になっている(12%)」という回答も寄せられていました。

 

口コミの捉え方は人によって違いますが、レビューする際は誠意をもって書きたいものですね。

文/河井奈津
参照/株式会社TableCheck「グルメサイトに関する消費者意識調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000023564.html