仕事や家事育児、生活の中で感じるモヤモヤ。

 

「暮らしに前向きな変化を起こす」をテーマに、イラストや文章をSNSなどで発信している描き子さんはどう感じ、考えているのでしょうか。

 

今回は、女性が子どもの有無で互いの言葉に敏感になってしまう理由を考えます。

 

この世のモヤモヤは、自分の視点を変えてみれば楽になる…かもしれません!

どうしてもすれ違う子あり女性と子なし女性

子どものいる女性が子どものいない女性にマウントを取るとか、既婚の女性が未婚の女性にマウントを取るというのは、一般的なこととしてよく知られています。

 

まだまだ世間では「既婚の方がエラい」「子持ちの方がエラい」という考えが幅をきかせているように思えます

 

しかし今回あえて言わせていただきたいのは、 子どもがいない人からいる人への「逆マウント」的な現象もあるんじゃないかということです。

 

例えば子どものいない友人の前で子どもを連れてワタワタしていたり、子どもの世話に追われて連絡が遅れたりすると

 

「大変そうだね、私は育児なんて考えられないよ」

「私は絶対子どもいらない」

 

なんて言われることがあります。

 

こういう言葉って、今現在子どもがいる身、特に育児で疲れている場合には残酷に響くことがあるんですよね。

 

よくやれるよね~(笑)、みたいな感じに聞こえるというか。憐れまれてるような気がしてしまうというか。

 

もちろんそもそも疲労が溜まってるから、なんの気もないセリフを悪意にとってしまってるということはあると思います。

 

でも、例えば上記のセリフに対して「子どもがいないなんてさみしいよね、私は子なしなんて考えられないな」「子どもいなくて楽で羨ましい」なんて返事を返してしまえば、たとえこれらのセリフを本音100%、悪気ゼロで発したのだととしても、世間一般常識的にはどう見てもアウト、意地の悪い古臭マウント台詞ということになってしまうわけで、

 

「子ありは子なしよりも強者である」という世間感覚に押されて、子あり女性はだんまりを決め込むしかなくなっているところもあるのではないでしょうか

 

そもそもの話として、お互いマウントのつもりじゃないのに、お互いの気持ちのあり方によってマウントだと感じられてしまうという構造があるんだと思うんです。

 

自分が選ばなかった道だからこそ、いつまでも気にかかる

結局子どもを持つことも持たないことも決断したら引き返せない道なわけで、どちらの道を進む人も、日々多かれ少なかれ、小さな後悔や戸惑いを感じながら、でもこれでいいんだと自分を納得させてやり過ごしているもの。

 

そう考えれば、子どもの話で女性たちが過敏になり、マウントしたりされたり、ありもしないマウントを感じ取ったりするのは仕方ないことなのかもしれません。

 

ともあれ、育児を終えた年代になるとこうしたピリつきも収まり、子の有る無しに関係なく女性同士フラットな関係に戻るという話をよく聞きます。

 

良くも悪くも、変化が大きいのが女同士の友情、ということなのでしょうね。

文・イラスト/描き子