2人の男の子を育てる上で直面しやすい問題といえば“兄弟の不仲”。しかし仲の悪い兄弟だけでなく、良い関係を築いている兄弟がいるのも事実です。そこで今回は“兄弟を仲良く育てる方法”をピックアップしてみました。

比較はNG!?

兄弟の場合、親が2人の能力を比べがちですが、仲良く育てるためには避けた方が無難。兄弟を育てたママからは「兄弟を比較するのは一番ダメ。劣っている方がプレッシャーに感じて、比較対象の兄や弟を嫌いになる」「お互いにライバル視しすぎて、最終的に仲が悪くなる印象」といった意見が。比較ではなく、それぞれの長所に注目するといいのかもしれません。

 

“比較”以外には、劣っている方の悪口を言うのもNG。たとえば「勉強ができない」「欠点ばかり」などの“マイナスイメージ”を植えつける発言は避けましょう。優っている方が“立場が上”と勘違いするため、兄または弟に対する当たりが強くなるそうです。ネット上には「兄弟のどちらかが劣等感を感じる環境にするのは良くない」などのコメントも寄せられていました。

兄に言ってはいけないフレーズって?

兄弟を育てる際のNG行為を見てきましたが、兄に対する接し方にも注意点が。実は「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい」と声をかけるのは、不仲のキッカケになる可能性があります。兄弟の子育てに関する反省点を見ていくと、「『兄らしく~』『兄なんだから~』というフレーズを頻繁に使ったのが良くなかった」「兄は“弟に対して甘い”と不満を感じてたみたい」といった声が。「年上だからしっかりしろ」と押しつける行為は、兄弟の格差が生まれる原因になるとも考えられます。

 

避けるべき行動のほかには、“兄弟同士で話し合いをさせる”という方法を取り入れる家庭も。兄弟育児中のママによると、「ものごとを決める時は必ず兄弟で決めてもらう。親が干渉すると、どちらかに贔屓する形になってしまうので」とのこと。確かに兄弟でコミュニケーションを取り合う時間が増えれば、さらに仲を深めていけそうですね。

“兄弟ゲンカ”の正しい止め方

家庭によって様々なこだわりがある“兄弟を仲良く育てる方法”。もし、“兄弟ゲンカ”を始めた時はどう対処するべきなのでしょうか?

 

以前放送された『すくすく子育て』(NHK)では「ケンカの仲裁はした方がいい?」という疑問をピックアップ。同番組に登場した東京大学大学院教授の遠藤利彦さんは、疑問に対して「無理にケンカを止めると気持ちの折り合いがつかず、かえってしこりが残る」「ルールを提案して、それを守らない時などはダメとはっきり伝えましょう」とコメントしました。

 

また白梅学園大学学長の汐見稔幸さんの場合は「言葉でコミュニケーションが十分にできないからケンカになっている面があります」「コミュニケーションを手伝ってあげることが親の務め」と助言。兄弟ゲンカはただ止めるのではなく、「ルール決め」「お互いの言い分を伝える」の2つをおこなった方が効果的なようです。

 

兄弟の育て方に悩んでいる人は、今回紹介したアドバイスや意見を参考にしてみてはいかがでしょうか?

文/河井奈津
参照/『すくすく子育て』公式サイト「きょうだいの子育て」https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2016/674.html#q1