結婚生活の中で悩みの種になりやすい“嫁姑問題”。良い関係性を築くためには、お互いにストレスなく過ごすことがとても大切ですよね。そこで今回は“同居している姑との家事分担”について注目しましょう。

すべての家事をやりたがる姑

ことの発端は、事務員として働く女性からの「姑に家事全般を任せてしまって申し訳ない」という嘆き。さらに詳しく見ていくと、「うちは共働きなので、姑が気遣って家事をやってくれる」「私も手が空いた時に『手伝いましょうか?』と声をかけますが、すべて拒否。自分が怠け者のように感じてしまうので居心地が悪い」ともコメントしていました。

 

家庭での“存在意義”を見失った彼女は、ネット上で「みなさんは姑と家事を分担してますか?」と質問。まず反応として多かったのは共感者からの声でした。「うちの姑も家のことはすべてやりたいタイプ。かなり助かっているけど、申し訳なさから姑の顔色を窺ってしまう」などの主張が。すべての家事を姑に任せてしまった場合、自宅で過ごしにくくなるそうです。

分担制が無難!?

“家事をすべてやる姑”のパターン以外には、分担制を採用している家庭も少なくない模様。「いくらうちにいるからといって毎日家事をやるのは大変。負担を分散させるため、曜日ごとに担当する家事を割り振ってます」「仕事がある日は姑に任せて、休日になったら私が家事をやってる」といった意見が。姑に頼りすぎている人は、家族みんなで協力する形に変えるのもアリですね。

 

また分担制には「コミュニケーションの機会が増える」という一面が。「姑に掃除の仕方や料理の作り方を学んでる。人生の大先輩なので、勉強になることがたくさんあります!」「『あそこは汚れやすい』『新しく○○を買った方が良い』など、家事に関する意見を言い合える」との声も見られました。

 

ちなみに姑から役割を奪うのはNG。家庭内で役割のない状態だと、今度は姑が居心地の悪さを感じてしまう場合も。姑を頼りにすれば“結束力が強まる”とも考えられますね。

姑と同居する家庭は減少傾向に!?

“姑との家事分担”に対する意見をピックアップしましたが、そもそも姑と同居する夫婦はどのくらいいるのでしょうか? 厚生労働省は以前に“国民生活基礎調査(2019)”を実施。同調査では“子夫婦と同居している65歳以上の者(全国)”の人数が明らかになっています。

 

まず全国にいる65歳以上の人は3763万1000人で、そのうち“子夫婦と住んでいる人”は375万6000人(10.0%)。全国的に見ると、姑と同居中の家庭は意外と少ないようです。

 

またデータによれば、65歳以上の人数は年々増加しているのにも関わらず、同居の割合が減少傾向に。2016年は“子夫婦と同居”が403万4000人だったのに対し、2017年の場合は398万8000人。2018年は384万8000人なので、今後も減少する可能性が高いですね。

 

様々な声が寄せられた“姑の家事”問題。「これだ!」という正解はないので、まずはみんながストレスなく暮らせる“家族ルール”を考えてみるのが最善策と言えるかもしれません。

文/河井奈津
参照/「厚生労働省」公式サイト「2019年 国民生活基礎調査の概要」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/02.pdf