仕事はチーム全体で協力しながらおこなうことが理想ですよね。自分が困った時は周りに助けを求めたいところですが、なかには「頼みづらい…」と思う人も。先日、ネット上には「他の人に業務を頼むのが苦手」という声が寄せられていました。
頼みづらい理由ってなに?
お悩みを明かしたのは、事務職を担当する女性のAさん。彼女は周りにヘルプを頼みたい時、必要以上に相手の様子を窺ってしまうそうです。その結果、「いまは忙しそうだからやめておこう」と躊躇することが多発。そこでAさんは、「手伝ってもらうまでのタイムロスを減らしたい…。どうすればスムーズに声をかけられるでしょうか?」と助言を求めています。
Aさんの悩みには共感者からの反響が続出。たとえば「私も依頼するのが超苦手。嫌な顔をされた経験がトラウマになってる」「断られるのが怖いです」などの声が。お願いする行為に対し、ネガティブなイメージを持っている人は意外と多いようです。
困った時はすぐに助けを求めるべき!
共感の声以外には「早急にお願いした方がいい」という厳しい指摘も少なくありません。「そのまま業務が終わらなかったら、他のメンバーに迷惑がかかる。ピンチの時に助けを求めるのは正しい判断なので、気軽に声をかけてほしい」「とにかく報告することが大切。アピールしてくれないと“厳しい状況”という事実に気づけない」といった主張が上がっていました。
困った時はすぐに声をかけるべきという意見は理解できますが、すぐに行動に移すのはなかなか難しいもの。アドバイスを見ていくと、「事前に自分のスケジュールを確認し、大変な日だったら朝の段階で頼むのもアリ」「私の場合は『手が空いた時に手伝ってほしい』と伝えてる。プレッシャーを与えずにお願いできるため、自分も気軽に声をかけられます」などのコメントが。まずは、お願いしやすいタイミングやフレーズを把握してみましょう。
頼みづらい雰囲気の会社は社員満足度が低い!?
「仕事なのだから、すぐにお願いするべき」との声があがった“仕事を頼みづらい”問題。周りに声をかけにくい職場環境であれば、会社に対する“不満感”が高まってもおかしくはありません。
ちなみに一般社団法人日本能率協会が以前に公開した「第9回『ビジネスパーソン1000人調査』【理想のチーム編】」では、“チームの雰囲気に満足していない理由”を質問。満足していない派(455人)からは「困った時にも互いに助け合うことがないから(21.8%)」「互いに本音を話せないから(21.3%)」などの回答があげられていました。
一方、“満足派(545人)”に満足している理由をたずねたところ、「困った時に互いに助け合うから(39.6%)」がダントツのトップに。“頼みづらい雰囲気”は社員の満足度を下げている要因とも考えられます。
しかし、人によっては勝手に「話しかけづらい」「どうせ断られる」などと思い込んでいる可能性も。苦手意識のある人が少しずつでも克服すれば、悩み解消だけでなく会社の雰囲気も変えられるかもしれませんね。
文/牧野聡子
参照/一般社団法人日本能率協会「第9回『ビジネスパーソン1000人調査』【理想のチーム編】」https://www.jma.or.jp/img/pdf-report/businessperson_2018_team.pdf