ネット環境と機器さえあれば、いつでも開催できる「ビデオ会議」。便利なシステムですが、会議のフローなどはまだまだ確立されていません。なかでも会議の終わり方は、長引くのを防ぐためにも決めておきたいもの。今回はビデオ会議の“終わり方”にフォーカスしてみましょう。

参加者が雑談をやめない!?

ビデオ会議の終わり方についてネット上の声を見ていくと、試行錯誤している人が多い様子。たとえばテレワークを最近始めたという人は、「対面の会議だとうまく締められるのに…。オンラインだと参加者の雰囲気を掴みづらくて、強引な締めになってしまう」と悩みを吐露していました。

 

ほかにも「振り返りをしている最中に再び議論が始まってしまった」「雑談が始まってしまい、切り上げづらい雰囲気になる」といった声が。問題点は様々なものの、多くの場合は「会議の長時間化」につながります。まずは会議を長引かせないようなフローを設定した上で、会議の終わり方を模索していくと良さそうですね。

会議を終わらせる意識を参加者と共有すべき!

ネット上ではビデオ会議の終わり方についてのアドバイスも数多く寄せられていました。「最初に会議を実施する時間を設定しておくことが大切。終わるときも『時間になったので』と区切って最後にどうしても発言したいことだけを募ると、再度議論に発展しにくい」「決定事項と会議後のアクションプランを明確にすると、対面と同じようにすんなり終われるよ」などの声が。

 

また進行役だけが「会議を終わらせよう」という意識を持っていても、参加者が発言を続けてしまうと長引く原因になります。「最後に」などの言葉をつけて、会議が終わることを知らせて明確化しましょう。

 

その他「スムーズに会議を終わらせるため、最初に予定時間と各議題の目安時間を設定しておくことが重要」と指摘する人も見られました。会議の終わりだけを区切るのではなく、項目ごとに目安の時間を設定しておくと良いかもしれません。

ビデオ会議のメリットは「時間が短縮できること」

実施時間が長引くと指摘されているビデオ会議ですが、ほとんどの人はビデオ会議を導入したことによるメリットを感じているよう。以前「SB C&S株式会社」が公開した「ビデオ会議に関する意識調査」の結果をご紹介します。

 

仕事でビデオ会議システムを利用する男女400名に対し、「ビデオ会議にはどのような利点があると感じますか?」と質問。第1位は「移動時間や交通費が減る(80.0%)」で、2位には「無駄な会話が減る(42.8%)」がランクインしました。

 

また「会議時間が短縮される」と回答した人も39.5%にのぼり、短縮時間の平均は23.2分という結果に。“ビデオ会議の普及によって対面の会議にも良い影響があったか”との質問では、28.0%の人が「時間をより意識するようになった」と答えています。

 

どんどん導入が進んでいるビデオ会議。終わり方やフローなどを工夫して、より便利になるよう活用していきたいですね。

文/河井奈津
参照/SB C&S株式会社「ビデオ会議に関する意識調査」https://cas.softbank.jp/press/200820_01/