日常生活や仕事に欠かせない「質問」。普段は何気なくおこなっていると思いますが、テクニックを身につければより正確なコミュニケーションが図れます。言葉の意味や言いたいことを明確にする「メタモデル」について解説していきましょう。

メタモデルには3パターン存在!

そもそもメタモデルとは、言語学や認知心理学を基盤にして生み出されたスキル。人は誰しも偏見や思い込みなどを持っていますが、こういった状態だとコミュニケーションにすれ違いが起こってしまいますよね。メタモデルは思考停止状態によるコミュニケーションのすれ違いを打破するだけでなく、問題解決を促進することが可能なスキルです。

 

メタモデルには「一般化」と「歪曲」、「削除」の3種類が存在。たとえば「一般化」は相手が一般的だと拡大解釈している場合を指します。「都会の人は冷たい」という思い込みや、「勉強するためにはノートを買わなければいけない」といったルール化などが該当するそう。相手の思い込みを取り除き、コミュニケーションを円滑にするために「親切な都会の人に会ったことはない?」「もしやり方を変えたらどうなる?」といった質問を投げかけましょう。

明確化を促す質問方法!

では、「削除」はどういったパターンかというと、会話から具体的な情報が消えている状態のこと。例としては「みんなが私の悪口を言っている」というような言葉が該当します。この場合は「みんな」が誰を指しているのかが削除されているため、「みんなって誰?」と問いかければ明確になりますよ。

 

また、「歪曲」は検証をせずに自分の考えを決めている状態で、「最近の若者はダメだ」「LINEの既読がつかないから、友達に嫌われている」といった発言が当てはまります。歪曲のパターンに出会った時は、「どうしてそう思うのか」を質問しましょう。

 

ネット上でもメタモデルを実践している人から、「会社の愚痴を言っている友達。質問を重ねていくと歪曲しまくりで、ほとんどが思い込みだった」などの体験談が寄せられていました。

相手の態度がガラッと変わる?

コミュニケーションにおける質問のテクニックはほかにもあります。メンタリストのDaiGoさんは公式YouTubeチャンネルで、質問で相手の態度を変える方法として「ソクラテス・ストラテジー」を解説していました。

 

同テクニックは「相手にお願いしたいけど聞いてくれない」といった場合に活用可能。たとえばライバル社の製品を使っている企業へ、割高で高品質な商品を売り込みたい場合には効果てきめんです。

 

「こういうタイプの製品に一番求めるものはなんですか?」という質問に対して「コスト面」と返答された場合、「質は犠牲にするんですか?」「今利用している製品はコストも安く質も高いのですか?」と質問を重ねましょう。すると相手は「時々質の悪いものも…」とこぼすかもしれないので、そこで「たしかにウチの商品は割高ですが〜」と品質の高さをアピールすると効果的だとか。

 

質問のテクニックを駆使することで、相手を動かしうる可能性を秘めています。メタモデルなどのスキルを身につけ、より“質問力”を向上させていきたいですね。

文/牧野聡子
参照/メンタリストDaiGo公式YouTube「質問するだけで、相手の態度を変える方法 by メンタリスト DaiGo」https://www.youtube.com/watch?v=VdSGIEHTe6E