赤ちゃんにも、おもちゃでよく遊ぶ子と、あまり興味を示さない子がいます。
わが子があまりおもちゃで遊ばず、家事の途中で呼ばれてばかり…という人は、ママ友に「うちの子、最近けっこうおもちゃで1人遊びしてくれるようになって助かる!」という話を聞くとうらやましく感じてしまうかも。
では、おもちゃで遊ばない子は、なにが理由でそうなるのでしょうか?
また、おもちゃで遊ばない・興味を持たないと何か問題はあるでしょうか。
参考のため、お子さんが小さい頃はあまりおもちゃで遊ばなかったというママたちにも、成長後の様子を教えてもらいました。
せっかく買ったのに…おもちゃで遊ばない理由とは?
まずは、赤ちゃんや子どもが、プレゼントや親が用意したおもちゃに興味を示さないときの理由をあげてみます。
年齢に合っていない
おもちゃにはそれぞれ対象年齢が設定されています。
赤ちゃんにとっては与えるのが早すぎると遊び方が分からないし、対象年齢を過ぎてしまったパズルなどは簡単すぎて飽きてしまう場合も。
対象年齢内でも個人差があるので、レベルが合っていないかも?と感じたら様子を見て調節してあげるといいですね。
周りにおもちゃの数が多すぎる
きょうだいが多かったり、プレゼントやお下がりでたくさんおもちゃをもらったりして、子ども部屋がおもちゃだらけ…という家庭も時々見かけます。
しかし、よく見るとパーツがごちゃまぜになって見つからず、そのせいで遊べないおもちゃがあるのかもしれません。
あまりにもおもちゃが多いと、次々に興味関心が移ってしまい、1つで遊びこめないという可能性もありますね。
大人のデータではありますが、人間が1日に選択・決断する回数は9000回とも35000回とも言われていて、決断回数が増えるほど脳に負担がかかって疲れると考えられています。
あまりにも数が多いときは、壊れたものを捨てる、フリマアプリなどで欲しい人に譲る、2~3組に分けてローテーションする…などの方法も検討してみては。
決まった遊び方をさせようとしている
おもちゃにはそれぞれ基本的な使い方や遊び方がありますが、危険なこと以外、毎回必ずその通りに遊ぶ必要はありません。
一度、ママやパパが基本的な使い方を見せてあげるのは良いと思いますが、その後、子どもがそれと違った使い方をしたときに、たちまち「そうじゃなくてこうでしょ」と直していると、だんだん面白くなくなってしまうかもしれません。
モノより人が好き
赤ちゃんや子どもの中には、追いかけっこや手遊びなど、人に相手をしてもらって遊ぶ方が喜ぶ子もいます。
その場合は、1人遊びタイプではなく、ボールや対戦型のゲームなど、複数人で遊べるおもちゃを中心にするといいですね。
大人と同じものを使いたい
ママのスマホは触りたがるのにおもちゃの携帯電話には興味を示さない、ままごとセットではなく本物のお玉や鍋が好き…という子はけっこう多いのではないでしょうか。
そういうときは家事を一緒にやるのもおすすめです。
おそらく余計に手間や時間はかかりますが、レタスをちぎる、しめじを小房に分ける、洗濯物を干すときにカゴから渡してもらうなど、失敗してもストレスにならない範囲でできることを頼んでみましょう。
単純に好みに合わない
子どもにも当然おもちゃの好みがあります。
単純に遊び方が好みでない場合や、一般的に「男の子向け」「女の子向け」が伝わる色柄やデザインのおもちゃは、よかれと思ってプレゼントしてもらっても、子ども自身が好きでないという可能性も。
ただ、子どもの好みは時々変わるので、忘れた頃に出してみると喜んで遊ぶかもしれません。
おもちゃで遊ばなかった子の成長後の姿は
最後に、小さい頃にあまりおもちゃを喜ばなかったという子のママに、小学生~中学生になった現在の様子を教えてもらいました。
「保育園でもあまりおもちゃを取り合うところを見たことがなくて。工作や折り紙、絵を描くのは好きですが、市販のメロディーが鳴ったり動いたりするおもちゃはあまり欲しがらないですね」(Eさん・35歳・4歳児のママ)
「赤ちゃんの時からメリーやガラガラには反応が薄く、外に出かけるとうれしそうにキョロキョロしていました。今は小学生ですが、基本的に外遊びが一番好きで、木に登ったり、鬼ごっこしたりして遊んでいますね」(Kさん・40歳・小学校3年生のママ)
「上の子は、電車のおもちゃからヒーロー戦隊物のベルト、ヨーヨーなど、いろんなおもちゃを欲しがりましたが、下の子はわりとあっさりしていて、あれば使うという感じ。でも二人とも小学校高学年から中学生頃までは同じようにゲームにはまってたので、小さい時のことはあまり関係ない気がしますね」(Hさん・45歳・中3と中1のママ)
おわりに
親戚や友人などからせっかくプレゼントしてもらったおもちゃや、SNSで「すごくいい」と書かれていたのでワクワクして買ったおもちゃなのに、わが子が全然興味を示さないと少しガッカリしてしまいますよね。
しかし、必ずしも子ども向けのおもちゃを喜ばなくても、本気で楽しめる遊びや好きなことがあるなら、それを尊重しつつ見守っていきたいですね。
文/高谷みえこ