1日のうちの約3分の1となる8時間ほどを費やす「仕事」。できれば楽しく過ごせるのが一番なものの、やはり辛いことや大変なことも多いと思います。そこで今回は、幸せな気分で働ける“スリー・グッド・シングス”について解説します。

ノートに嬉しかった出来事を書くだけでOK!

ストレス耐性や幸福度を上げられる“スリー・グッド・シングス”は、アメリカの心理学者・マーティン・E・P・セリグマン博士が提唱したもの。いたってシンプルなテクニックにもかかわらず、実践すれば憂鬱な気持ちになることを防げると言います。就寝前にポジティブな状態を作るため、幸せな気分で眠りにつけますよ。

 

具体的な“スリー・グッド・シングス”の方法は、たったの1ステップ。ノートを開いて、その日起こった嬉しかった出来事を3つ書き出すだけです。どのような内容でも大丈夫で、書き方に決まりはありません。ひたすら嬉しかった出来事を思い出し、自分の中に芽生えた幸せな気持ちに浸ってください。

仕事のパフォーマンスが下がる恐れも?

ネット上でも“スリー・グッド・シングス”を実践している人は数多く見られます。たとえば「明日の仕事が上手くいくかどうかが不安でなかなか寝つけない」という人が、就寝前の“スリー・グッド・シングス”を習慣化。その結果、「寝起きが良くなったしすぐ眠れるようになった」と効果を実感していました。

 

そのほか、「ノートに書き出さなくても、嬉しかったことを思い出しながら寝ただけで効果が得られた」「より自由に書き出せるよう、罫線が入ってないノートを使ってる」といった声も上がっています。ひと口に「良い出来事を書き出す」と言っても、人によって様々な方法があるようです。

 

とはいえ、ハッピーな出来事の余韻に浸りすぎて、仕事のパフォーマンスを下げてしまうこともあるよう。実践している人の一部からも「良いことばかりを見すぎて、問題から目を背けてしまった」という声が寄せられていました。「まあいいか」と投げ出すような考えではなく、あくまで前向きな気持ちで仕事へ打ち込むために“スリー・グッド・シングス”をおこないましょう。

次の日の“作業の洗い出し”も大切?

翌日を気持ち良く迎えられる“スリー・グッド・シングス”。3連休や年末年始休暇明けなど、どうしても仕事が辛く感じられる時にも効果を発揮するかもしれません。

 

株式会社スタッフサービス・ホールディングスは以前、「休み明けに関する調査」の結果を公開。「3日間以上の連休明け、仕事が辛いと思うか」という質問に、56.4%もの人が「そう感じる」と回答していました。

 

さらに「3日間以上の連休明けに一番辛いと感じる瞬間」をたずねたところ、「朝起きた瞬間」と答えた人が66.0%を占める結果に。少数派である「休み明けの仕事を辛いと感じない人(16.4%)」に対して“辛さを軽減する対策”を聞くと、「次の日に会社に行ってやる作業を寝る前に洗い出してみる」「生活リズムをできるだけ維持すること」などの対策が寄せられています。

 

自分のメンタルをポジティブに保つ方法は様々。まだ方法が見つかっていない人は、ぜひ“スリー・グッド・シングス”を試してみてくださいね。

文/内田裕子
参照/株式会社スタッフサービス・ホールディングス「休み明けに関する調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000044374.html