コミュニケーションは「話す力」「聞く力」だけでなく、リアクションもとても重要。話に合った反応をすることで、相手も話しやすくなりますよね。そこで今回は、会話を盛り上げるワザの一つ「チューニング」をピックアップしました。

相手のテンションに合わせるのがポイント?

会話中に好感度を上げる「ミラーリング(相手の行動を真似る)」は有名ですが、「チューニング」もミラーリングに似たテクニック。ミラーリングは行動を真似するのに対し、チューニングは相手のテンションや感情、思考、ムードに合わせて会話します。

 

たとえば相手から「実はショックなことがあって…」と落ち込んだ様子で言われた際は、「何があったの?」「大変だったね」と一緒に悲しみましょう。相手は「同調してくれている」と認識するので、より話しやすい雰囲気になります。

 

また“クレーム対応時”にも役立つようで、「相手をなだめるために“チューニング”を使う」「気分が落ちついた後は冷静に会話できるので、問題解決につなげやすい」などの声も。相手の仕草が分からない時は、チューニングを取り入れるのが効果的かもしれません。

表情と声色で相手の感情をチェック!?

チューニングの方法は分かりましたが、実際に使う時のコツも知りたいところ。チューニングを使っている人のアドバイスを見ていくと、「感情を読み取る力が大切。表情や声色を確認して、雰囲気に合ったリアクションをすればうまくいきます」「自分から話しかけるのもアリ。元気よく話しかけた後は相手の反応に合わせていけば、自然と会話が盛り上がる」などのコメントが寄せられていました。

 

なかにはチューニングを応用する人も。「同調で終えるのではなく、さらに自分の感情をプラスするとより好印象に」「私の場合は相手が悲しんでいたら、悲しませた原因に対して怒ります。そうすることで、相手に『親身になって考えてくれてる』という印象を与えられる」といった声も見られます。相手との距離をさらに縮めたい時は、“応用術”を取り入れるのもアリですね。

“声”に注目したテクニックも!

話しやすさが向上する「チューニング」と併せて、ぜひ押さえておきたいのが「マッチング」というテクニック。これは相手の声(トーン、テンポ、リズムなど)に合わせて話すというものです。

 

もし相手がゆっくり喋っていれば、話し手も喋るテンポを遅くすればOK。チューニングと同じく、お互いに似ている部分があると相手に安心感を与えられます。一方で喋るトーンやリズムが揃っていないと、相手に嫌悪感を与えることも。「よく会話が嚙み合わない状況に陥る」という自覚がある人は、マッチングを意識してみると良いかもしれません。

 

ちなみにマッチングにも応用術があり、早口で喋る人に対して、ゆっくり話すと相手を落ちつかせるという効果が。相手が感情的に話している際は、あえてスローテンポで会話するのがおすすめです。

 

会話を盛り上げるテクニックの「チューニング」や「マッチング」。より“コミュ力”を高めるためにフル活用してみてはいかがでしょうか?

文/内田裕子