ビジネスコミュニケーションの基本ともいえる“報連相”。習慣として身についている人は多いと思いますが、おこなう目的や意味を理解していますか? そこで今回は、“正しい報連相”について考えてみましょう。

“知らせる”だけはNG!?

そもそも報連相は「報告(上司に経過や結果を知らせる)、連絡(仕事に関連する情報を共有)、相談(周りに助言を求める)」の3つに分類。意外と使い分けができない人は多く、「『困ったことがあれば、とにかく相談すればいい』と認識してた」「報告と相談は理解できるけど、連絡の解釈がイマイチわからない」などのコメントが。適切な場面で報連相を実施できるよう、1つひとつの目的をおさらいした方がいいかもしれません。

 

しかし、報連相を適切な場面で使用するだけでは、形式的におこなっているに過ぎません。ネット上には「“知らせる”をゴールにするのではなく、“報連相が必要な理由”も理解してほしい」「報連相の仕組みが理解できれば、自発的に行動できると思う」といった主張が多数見られます。

報告はタイミングが重要!

仕事を循環させる役割を持つ“報連相”ですが、実施する際には何を意識すればいいのでしょうか? まず「報告」に関するコメントを見ていくと、「報告はタイミングが重要。進捗状況やアイデアを思いついた時など、報告するべきケースを把握するといいよ」「口頭と文章の使い分けも効果的。急ぎなら口頭で、分かりづらい内容であれば文章で知らせる」というアドバイスが。適切なタイミングに報告することが大切なポイントのようです。

 

「連絡」の場合は、「連絡は正確な情報を伝えるべき人にもれなく伝達」「連絡手段は内容によって口頭と電話、メールを使い分ける。数字を伴うものは、文章の方がわかりやすいですよ」などのコツが寄せられています。

 

最後の「相談」に必要なことはシンプルで、「適切なアドバイスをもらえる人に相談する」とのこと。「曖昧な答えしか返ってこない人に相談しても意味がありません。ミスにつながる原因にもなるので、相談する人はしっかり見極めるべき」との意見も見られました。

テレワークの課題点は“報連相”!?

報連相は“テレワーク”でも欠かせないコミュニケーションの1つ。しかし株式会社学情が今年公開した“「在宅勤務・テレワーク」による若手社員への影響に関するアンケート調査”によると、テレワーク中に報連相ができていない人は意外と多いようです。

 

回答者に「若手社員が在宅勤務・テレワークをする際に課題になる点」をたずねたところ、「報連相などのコミュニケーション不足(65.8%)」が第2位にランクイン。やはり対面ではないため、細かな“報連相”を省いてしまう人が多いのかもしれません。

 

また回答者からは「コミュニケーションを取る機会が減っているので、様子がわかりにくい」「オンラインでは、双方向のやりとりや細かな心情などの把握に限界を感じる」などのコメントも寄せられていました。

 

職場の生産性をアップさせるためにも、“正しい報連相”を心がけたいものですね。

 

文/牧野聡子

参照/株式会社学情「『在宅勤務・テレワーク』による若手社員への影響に関するアンケート調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000651.000013485.html