3月に家族でシンガポール移住をした福田萌さん。夫の中田敦彦(オリエンタルラジオ)さんとともに、7歳の女の子と3歳の男の子の子育てをしながら、どのようなシンガポール生活を送っているのか。仕事のこと、子育てのこと、移住で感じた変化など、たっぷりと語っていただきました。
シンガポール移住は計画的じゃなかった?!
── シンガポール移住はずっと思い描いていたことなのでしょうか?
福田さん:
最初に移住の話を言い出したのは夫です。メインとなっていたYouTubeの撮影もコロナ禍では外でできないことも多い中、自宅に機材を揃える中で、スタジオに行かなくてもできることに気づき、だったら、地方に移住するのもいいかもしれないと考え始めたのがきっかけです。
── 海外ではなく地方移住を検討していたのですね。
福田さん:
いろいろ物件を見ていく中で、移住先は海外でもいいのではという考えが出てきました。海外で学校に通うというチャレンジは、子どもにとっていい経験になるんじゃないかと思ったし、ダメだったらそのときに考えればいい、というくらい気軽な感じで。昨年の6月には「来年3月に移住しよう」と決心しました。
── 随分前から「いつかは海外で暮らす」というイメージを持っていたのだと思いました。
福田さん:
いえいえ、いきあたりばったりです(笑)
── ダメだったら戻って来ればいいという気楽な気持ちで移住したシンガポール。実際に住んでみていかがですか?
福田さん:
遠くに来たという感覚があんまりないというのが正直な感想です。コロナ禍で仕事はほとんどオンラインだったので、移住してもそれほど変化がありません。仕事だけでなくプライベートもオンラインでのコミュニケーションがほとんどという状況だから、生活をするうえでの変化はあまり感じていないんです。移住で一番変化を実感しているのは、ここで学校に通っている子どもだと思います。
── 福田さんの表情からもリラックスした移住生活を送っている印象を受けます。
福田さん:
日本にいるときには「ママはこうあるべき」「働く女性はこうあるべき」といういろいろな“べき論”にとらわれていたことに気づきました。シンガポールはヘルパー制度が充実していて、仕事をしている、していないに関わらず気軽にまかせることができる雰囲気があります。食事も、家で作って食べるよりも外食のほうが多い、外食するものだよねという感覚です。それが私にはすごく斬新に思えました。
夫も以前より気軽に外を出歩けるようになったので、自然とリラックスに繋がっているのだと思います。私がリラックスしている様子を感じ取り、子どもたたちが以前よりのびのびしている印象があります。
── 外での食事が増えて、家事がラクになった感覚はありますか?
福田さん:
料理って、メニューを考えて、材料を調達して、料理して、片づけをして…と意外と大変ですよね。労力がいる家事のひとつだし、日本にいるときは朝から夕飯のことをずっと考えていました。でも、今は“外食”という選択肢が増えたことで、気持ちに余裕が出ました。ちょっと疲れたな、忙しいなと思ったら、外食にしよう、デリバリーにしようと気軽に考えられるようになりました。以前は、外食やデリバリーは手抜きのように思ってしまう自分がいて、自分で自分を疲れさせていた気もします。
── 仕事も以前より、余裕を持って取り組めている感じですか?
福田さん:
音声プラットフォーム・Voicyというサービスを使い、「福田萌のIziUラジオ」をやっています。移住前後の我が家のドタバタを発信しています。ママ同士が繋がれるサロン内でワーママはるさんのVoicyがおもしろいというのを聞いたのがきっかけで、このサービスを知り、声だけで好きなときに好きなことを発信できる手軽さと、おもしろさに興味をもちました。映像ではなく声だけなので、寝転がっていても発信ができちゃいます(笑)
── 福田さんの素に近い部分を感じられそうです。
福田さん:
素が出過ぎているのではないかと心配になるほど、身近な人に話しかけるように発信しています。仕事や子育てに追われ、忙しい毎日を過ごしていると、コンディションがいい日もあれば、悪い日もありますよね。コンディションの悪い日には「今、横になってしゃべっています」と気軽に言えるところも魅力的です。
自分の母親にLINE電話するよりもVoicyで自分の状況を発信しているほうが多いくらい、たくさん使っています。夫は収録したものを発信していますが、私はリアルタイムで近況報告しているので、Voicyを通して、夫が私のコンディションを知ることもあるくらいです(笑)
── 発信することで伝えたいことを教えてください。
福田さん:
私自身を身近に感じていただきたいと思い、さまざまな発信をしています。海外移住を検討している方、なかなか海外旅行に行けないから、シンガポールの今を知りたいという方、移住に関わらず環境を変えることを考えている方などの背中をちょっと押すことができたら、うれしいなと思っています。