これまでの当たり前が一変し、不安も不満も世の中に溢れた2020年。現在もなお新型コロナウイルスの脅威に翻弄する日々ですが、例年とは少し違った感情もある年の終わりに際して、「2021年こそよい年に!」多くの方がそう思っているのではないでしょうか?

 

家を片付ける前にぜひ整理整頓して欲しいのが「頭と心の中」。というのも、今の社会の状況は脳によくない影響を及ぼす可能性をはらんでおり、自分で心の健康を守らないかぎり、心地よい暮らしを整えることも難しくなってしまいかねないからです。

 

そこで今回は、精神的な疾患にかかわる看護師を10年勤めた経験から、物質的な片づけ以前の「頭と心の中の整理整頓」についてまとめたいと思います。

 

1.情報過多を避けて「休脳時間」を作る

パソコンやスマホを使えば、24時間ありとあらゆる情報が際限なく得られます。この情報を知れて得した、こんな便利なことがあるんだという有益な情報がある一方で、見るとかえってストレスになってしまうような情報も山のように溢れています。

 

今の時代は圧倒的に情報過多。毎日脳の中に入ってくる大量の情報の処理に追われ、疲弊してしまうもとになります。脳のもつキャパシティを超えないためにも

 

①パソコン、スマホなどを見る時間を決め、それ以外は見ない

②意識的に「何も考えずぼんやりする時間」を作る

③情報を取捨選択してストレスになるものはシャットアウト

 

などの工夫で脳への負担を減らしましょう。

2.何気ない批判や悪口を意識して減らす

誰でも匿名でコメントができてしまうネットやSNS。つい自分と違う意見や行動を見つけると「それは違う!」と声を上げたくなりませんか。実生活でも同様で、自分にとって理不尽なことが起こるとつい愚痴や悪口が出てしまうという人は多いと思います。

 

でもここで気をつけたいのは、その行動が自分の脳へダメージを与えてしまっているということです。とくに気になるのは、批判や悪口を言うときに放出される“ドーパミン”というホルモン。このホルモンは快楽ホルモンとも言われ、より強い刺激を求め過激になってしまいやすいとも言われています。心身への影響を及ぼし、認知症の原因や寿命にまで影響を及ぼすなどの研究結果も…!つまりストレスを発散するつもりが、どんどん自分を追い詰め、逆効果になってしまうのです。

 

そもそも物事は、目に見えることだけで判断できません。時には想像を超える事柄が隠れているもの。短絡的に判断してイライラしたり、ネガティブになる前に、これには理由があるのかも?とやり過ごしていく方がストレス回避になります。

 

また、愚痴を聞いたり、ストレス状態にある人を見ているだけで、ストレスホルモンの“コルチゾール”が上昇するという研究もあります。自分だけではなく、周囲の人のためにも減らす努力をしたほうがいいかもしれません。

3.ダメな自分もときには許す

「自分で決めたことが全然できていない」「自分は全然頑張れないダメな人間だ」などと感じ、自分を責めてしまうことはありませんか。とくに常日頃から自分を奮い立たせ追い込んでいる人は、その傾向が強いです。

 

厳しいだけでは自分からストレスを増大させることになりかねません。少し許容範囲を広げて、ダメな自分を許してみましょう。たったそれだけのことで、頭も心もすっきりします。

 

頑張る日と、きちんと休むための頑張らなくてもいい日を交互に設定し、まずは自分を許すことから始めるといいでしょう。

 

そして他人ももちろん許す。自分の「こうじゃなきゃ」を他人に押し付けず、それはその人らしさであり、自分とは違うんだということを意識する。そうすれば、嘘のように頭の中のモヤモヤもストレスも減っていくはずです。

4. 時間の使い方の見直し

多種多様な仕事に加え、まだまだ手間も多い家事や生活習慣のせいもありますが、1も挙げたように、パソコンやスマホなどを眺めている時間が長すぎるのはやはり問題です。

 

とくに、SNS投稿のための時間を見直すこともこれからの課題と言えるでしょう。「いいね」のための行動、フォロワー数増加のための投稿記事の作成…必死になればなるほど、自分自身も疲弊し、家族を置き去りにしていることも。投稿のためのプロセスではなく、本当に大切にしたい暮らしに目を向けてみましょう。

 

またリモートワークが増え、オンオフの切り替えも難しくなっています。やはりパソコン画面に向かう時間をきちんと設定し、それ以上は見ないことが大切。リモートワークでメリハリがつかないままの仕事の仕方を見直し、休憩の時間や、家族と一緒に使える時間も優先して設定してみましょう。

5.家の中でも熱中できることを見つける

食事をとることすら忘れて楽しく熱中できることはありますか?できればいまは、家ですごすなかでできるとベストですよね。何も考えずひたすら熱中してしまう時間は、強制的に脳や心をネガティブなことから遠ざけてくれます。

 

1人でできることでも、家族と一緒にできることでもかまいません。また、かかる時間の長短にこだわる必要もありません。ネガティブリセットとしても有効な、熱中できる”楽しいこと”に費やす時間を確保しましょう。

6.「頭と心の整理整頓」のルールまとめ

今回お伝えした「頭と心の整理整頓」のルールは以下の通りです。

 

①休脳時間をつくり、脳に取り込む情報量をコントロールする

②ネガティブな言葉を減らしてストレス回避

③自分も他人も許して頭も心も軽量化

④「その時間は本当に必要か」を定期的に確認

⑤“楽しい”を優先し、ネガティブ思考をリセット

 

コロナ禍では、体の健康はもちろん心の健康を保つことも重要になります。いくらおしゃれなインテリアに囲まれても仕事がバリバリこなせても、自分や家族が疲弊し健康を害してしまっては本末転倒です。

 

脳や心の整理整頓、軽量化を意識しながら、2021年が明るく過ごせるように今から準備を始めてみてはいかがでしょうか。

 

文/瀧本真奈美