毎日の家事に加え、家族の使用頻度が多い洗面所。リビングに次いで滞在時間が長い場所かもしれません。思い思いのルールで使っているせいで、片付けてもすぐに散らかってしまう。掃除をしてもすぐ汚れてしまう…そんなお悩みも多いのではないでしょうか。そこで今回は忙しい人でも家事がしやすく、暮らしやすさもアップする洗面所収納と保ち方のコツをまとめます。

 

①狭いからこそ“頻繁に見直す”のが正解

洗面所は、狭いながらも、とにかく物が多い場所。掃除・洗濯グッズに洗剤、ヘア&スキンケア用品、メイク道具、ドライヤー、髭剃り、タオル、下着やパジャマなどなど…。こうやって列挙するだけでも様々な種類のものが集まっている場所だとわかります。さらに家族分となると、その量も膨大に。

 

これらをすっきり整理しようとして、収納棚やラックを買い足し、どんどん収納場所を増やしがち。その結果、洗面所はどんどん狭くなり、圧迫感も加わります。家具や収納グッズで窓を塞いで光も入りにくくなり、薄暗い洗面所に…。カビも発生しやすい不衛生な洗面所になりかねません。

 

ですから、衛生面にも配慮しながら家事の動きも制限しないように収納を見直すことが大事です。

 

②「いつから使っていない?」が不明なものを手放そう

まずはものの見直しからです。手放しやすいのがスキンケアやヘアケア製品。何年も使っていないもの、あるいはいつ買ったかもわからないものは肌への悪影響も心配なので、潔く手放します。

 

この時、ただ手放すのではダメ。以前「食器が増えるほどシンドくなる…!?収納のプロが解説する『持ちすぎない大切さ』」にも書いたように、「なぜ使わなかったか?」を自分にしっかりとフィードバックしましょう。これが買い物の失敗を防ぎ、節約にもつながります。

 

ドライヤーやヘアアイロン、髭剃りなども、使っていないものは手放すか、いったんその場所から除けておきましょう。

 

なかなか手放せないものにタオルがありますが、タオルの寿命は一般的に30回洗濯をしたら寿命と言う説もあるほどの消耗品。肌に直接触れるものなので、衛生管理も特に大切です。定期的に交換しながら、定数を見直していきましょう。物は少ない方が断然、掃除もラクになります。

 

③サイズの“当たり前”を見直そう

ふわふわのタオルやバスタオル。とても肌触りがよく気持ちがいいものですが、収納場所を圧迫してしまっていませんか?片付けやすく取り出しやすいうえ、すっきりコンパクトにおさまる収納は、タオルの使用感と同じくらい大切なポイントです。

 

 

  • 同等の肌触りや吸水性でも厚みが少ないタオルを選ぶ
  • コンパクトサイズのバスタオルを選ぶ
  • バスタオルはフェイスタオルで代用する
  • 朝の洗面にはハンドタオルを使う

 

といった具合に“サイズダウン”するのも1つの手です。洗濯の際に干すスペースも少なくて済み、収納もコンパクトになり、使うときも家事もラクになりますよ。

 

④ストック品の置き場所を見直そう

洗面台の下に収納することが多い洗剤類などのストック品。排水パイプが邪魔をしたり、サイズ的にたくさん入らない、中が見えづらく覗き込みながら取り出さないといけない。こういった悩みがある場合は、収納場所を変えてみるのもいいかもしれません。

 

洗面所に近い位置で、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど日用品がひとまとめに収納できる場所があるなら、そこに移してみてはどうでしょう?狭い場所に無理やり収納をして、覗き込んで取り出すこともなくなり、ストックの買い出しも1箇所のスペースだけ確認すればいいので便利です。

 

ちなみに、ストックの定数管理にはネット購入が断然おすすめ。購入のタイミングが一目瞭然なので、消費スピードがすぐわかり、これくらいあれば大丈夫という適正量がわかります。

 

⑤窓がある場合は、光は塞いでいないか確認

洗面所に窓がある場合は、そこから入る貴重な光を遮らないように意識しましょう。

 

  • 洗濯機ラックの上にものを置きすぎない
  • 収納ケースやバスケットは高さを抑える
  • 木箱やラタンバスケット、黒色のケースは光が通りにくいので明るい色や半透明のケースに
  • ギュウギュウに物を置かず、ゆとりのある配置を目指す

 

圧迫感のある薄暗い場所は家事のモチベーションが上がらないもの。明るく清潔な洗面所を保ちましょう。マンションなどでは窓がないことが多いですが、その場合も暗い色の収納グッズを避け、壁と同化するような色の収納グッズを選ぶと圧迫感が減らせますよ。

 

⑥自分の利き手や動作のクセを意識しよう

家事のしやすさとは、その動作がラクになること。家事グッズを配置する場合は、利き手も意識しながら、動作がスムーズになることを前提にしましょう。

 

たとえば洗濯洗剤。ジェルやスプレータイプならすぐ使えるので利き手側にあると便利ですが、ボトルを持ってフタを開けるのなら、利き手とは反対側にある方が動作はスムーズ。また、洗濯ネットを毎日使うのに低い場所の奥にあるのは不便ですし、洗ったタオルをしまうのに毎回かごを上げ下ろしするのもめんどうですよね。

 

何が、どこに、どんな状態であると自分が使う時にラクか?いろいろ試してみることで、オリジナルの“家事ラク”を作り上げていきましょう。

 

家事も暮らしもラクになる洗面所収納まとめ

今回お伝えした、使いやすい洗面所の収納のポイントは以下のとおりです。

 

①狭く散らかりやすいから見直し頻度をアップ

②今使わないなら手放す勇気を

③サイズダウンが“家事ラク”の第一歩

④置き場所の思い込みを捨てる

⑤明るく清潔に保つコツを押さえる

⑥利き手、動作を意識して使いやすく

 

水回りは掃除もめんどうな場所。周辺に置いているものを定期的に見直すことが、日々の家事をラクにすること、ひいては暮らしやすさにつながります。まずは何年も使っていないものを手放すことから始めてみましょう!

 

文/瀧本真奈美