子どもが本気になったのは、サッカーではなかった

初出場での東京大会優勝。怒涛の一日で、このときはあまり実感がわいていなかった

——親としてはスポーツの方が成長できると思ってしまいがちですが、かんさんはどうでしたか?

 

かんさんママ:

そう思いますよね。かんさんは年長から地域の少年サッカーをやっていたんですが、大会で負けても平気だし、自分から練習しようとはしなかった。親に勧められてなんとなくやっていたんでしょうね。

 

一方ゲームは、第1回大会で優勝したあと、オンライン対戦の練習で負けて「悔しい」と涙したこともあります。それほど好きで真剣なんだと思うし、彼の熱い思いが感じられたのは、母としては嬉しかったです。

 

——勝ち負け以外に、ゲームで成長したと感じるのはどんな部分ですか?

 

かんさんママ:

スマブラには何十種類というキャラクターがいるんですけど(※B)、全キャラの強み、攻略法、使えるアイテムについて全て頭に入っています。

 

そればかりか、ゲームを横で見ていたとき、彼が攻撃されていたので「大丈夫なの!?」と聞くと、「今のはわざと。攻撃させておいて、逆にもっと相手にダメージを与える攻撃を準備するんだよ」っていう駆け引きも計算していて。いろいろ考えながらやっているんですよね。

 

第2回全国大会に出場が決まってからは、自分が苦手な部分はプロゲーマーのYouTube動画を見て「こうやればいいのか!」と研究して克服しようとしています。

 

それが意外と、勉強にも生きているんですよ。先日中学の期末テストがあったんですけど、問題をひと通り自分で解いてみて、自分が苦手な部分だけを繰り返し解き直したりしていたんです。ゲームって勉強にも応用できるらしいです(笑)