優先順位がわかればゲーム漬けにはならない
——「やるべきことをやってからゲームをさせる」ことの “やるべきこと”にはどんなことが含まれますか?
谷田さん:
ゲームは確かに子どもにとって面白いものです。でも“家族の時間”をおろそかにしていいわけじゃない。
1日のなかで家族と過ごす時間には“食事をすること”や”お風呂に入る“などがありますよね。あとは”夜、寝る“ことも大切です。それらは親の都合という側面はあるものの守ってもらわないといけません。
だから息子には「家族の時間(家庭学習、食事、お風呂など)は、何よりも優先順位が高いんだよ。これができていればあとの余った時間は、息子の好きに使っていい」と話しています。
——小学生やそれ以上の年齢になると宿題や受験勉強など“やるべきこと”が増えてきます。どのようにコントロールしたらいいでしょうか?
谷田さん:
息子はまだ5歳ですがこれから小学生になると、宿題が出ます。さらに年齢が上がると受験勉強もすることになるでしょう。勉強は人生の特定の瞬間において、やはりゲームよりも優先順位が高いものです。それはコントロールしてもらわないといけません。中間テストや期末テストなどがあるときに、試験の結果を無視してまでゲームをしていい、ということにはなりません。
要は「楽しい時間」が長いほうが人生は幸せということ。でも楽しいことだけをしていては、生活はできません。「今は何をしなければならないか」を息子自身が選んで、そのバランスを考えてほしいと思います。試験の結果が出せるのであれば、試験の前にゲームをしていても、構わないよ、とも思いますね(笑)。
自分も学生時代からずっとゲームは好きでした。両親にも「ゲームをやめろ」と言われたことはありません。ただし「塾に行かせてくれ」と自分から言いましたし、勉強も部活もしていました。試験前などはゲームよりも勉強の優先順位が高く、自由になる時間を勉強に多く割いていましたね。試験が終わればもちろん、ゲームの優先順位が高くなっていたわけですが(笑)。成績は良い方でした。