家計を相談する夫婦

投資なんてお金がある人の話だと感じる方もいるでしょう。しかし、給与が右肩上がりで増えない時代、投資はお金を増やす大きな手段になります。「でも、実際、私たちみたいな夫婦のどのくらいが投資をしているの?」。金融庁が公表したデータから、共働き世帯の「投資実態」を探ります。

共働き夫婦は投資をしている?

家計の資産・負債や家計設計などの状況について金融庁の世論調査を元に考察しますが、今回は様々な世帯に関する、3つのデータを紹介します。なお、統計データを見る際、共働き夫婦は「世帯主と配偶者のみ就業」欄が該当します。    

 

みんなはどのくらいの資産を持っている?

世帯別の資産額
※家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和元年調査結果より作成

まずは金融資産の保有額です(金融資産には、投資の資産だけでなく預貯金も含まれます)。共働き世帯は、「金融資産非保有」と回答した割合が16%と他の世帯より少なくなっています。

 

平均こそ他の世帯に比べて低い金額ですが、中央値(ここでは、全体を資産の少ない順に並べて、ちょうど真ん中にくる金額)は485万円で他の世帯並の金額になります。それなりの資産を保有している世帯が多く、投資ができる状態にあるといえるでしょう。

 

共働き世帯はどんな投資をしているの?

世帯別保有資産
※家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和元年調査結果より作成

続けて現在保有している金融商品を見ると、共働き夫婦の世帯のうち、20%が株式、14.5%が投資信託を保有していることがわかります。とはいえ、これらは他の就業形態の世帯とそれほど大きく変わりません。

 

共働き世帯に比較的多いのは、積立型保険商品(60.4%)・個人年金保険(32.2%)・財形貯蓄(16.4%)の3つです。おそらく、結婚や子どもの誕生を機に、保険に加入したり財形貯蓄を始めた世帯が多いのではないでしょうか。