コロナ禍で外出自粛となった期間、街から人は消えましたが、家庭ゴミは大量に出されました。そのゴミを滞りなく回収・処理していたのがエッセンシャルワーカーとして注目されたゴミ清掃員です。ゴミ清掃員とお笑い芸人を兼業されるマシンガンズ 滝沢秀一さんに、清掃員の仕事内容や正しいゴミの出し方についてお話しを伺いました。
清掃員の現場から見た、コロナ禍のゴミ
——芸人を続けながら生活するために始められたというゴミ清掃員のお仕事。最近は書籍出版、各種メディアに登場と多方面でご活躍ですが、清掃員のお仕事は続けられていますか?
滝沢さん:
はい。ゴミ清掃員になって丸8年になりますが、今は週2〜4日くらいゴミ清掃員をしています。メディアの仕事もほとんどゴミのことを話しているので、芸人というよりほぼゴミ関連の仕事をしていますね(笑)。
——7月には子ども向けの絵本『ゴミはボクらのたからもの』(幻冬舎)も出版されました。周囲の反応はいかがですか?
滝沢さん:
うちの下の子は保育園の年中なんですが、お友だちのお母さんたちも読んでくれて「ゴミへの関心が高まった」と反響がありました。保育園で読み聞かせしてくれたり、ボランティアで話しに行くこともあります。子どもたちに分別クイズなどのゲームをすると喜んで、家に帰ってお母さんに話してくれるそうです。
——今年のコロナウィルス感染拡大による外出自粛期間中、家庭ゴミの量が増えたそうですね。
滝沢さん:
通常の1.5〜2倍くらい増えましたよ。例年、年末年始の2週間は大掃除などでゴミの量が増えるんですが、それが3カ月続いた感じです。外出する人が減ったぶん、家庭から出るゴミは大量でした。
——どんなゴミが多かったですか?
滝沢さん:
ステイホームで自炊する人が増えたから、やっぱり生ゴミは多かったです。レトルト調味料の箱とか、ホットケーキミックスの袋とかも。
お皿、傘、鉢植えの鉢、引き出物のグラス、子どもの思い出品など不燃ゴミも多く出ていました。外出自粛を機に断捨離したからでしょうね。あとは発泡酒とレモンサワーの缶は多かった!リモート飲みもはやりましたし。ゴミは生活様式の縮図です。