ほとんどの人がスマホを持つようになり、いつでも写真や動画が撮れる時代になりました。「インスタ映え」する写真や、決定的瞬間を収めた動画は人に見せたくなりますね。

 

SNSに投稿すれば、すぐにたくさんの友人に見てもらうことができます。コロナ禍でも、わが子の成長や家族のエピソードを共有して交流できるのは嬉しいものです。

 

でも、ちょっと待って。SNSへの投稿は危険を伴う可能性があります。SNS投稿で起きた、トラブル事例をご紹介します。

 

わが子の写真を勝手に使う「デジタル誘拐」

子供の笑顔はとてもかわいいもの。特に赤ちゃんの頃は誰が見ても微笑んでしまうような表情を見せてくれますね。一日に何枚も写真を撮り、最高の一枚をシェアしたくなります。

 

でも、私が以前Twitterで見た光景は気の毒なものでした。それは、ある「ママ」を名乗るアカウントが投稿した赤ちゃんの写真のRT(リツイート)で、「この子は私の子供です。このアカウントは勝手に自分の子供だとして公開しています。削除を依頼しているのに消してくれません」と訴えているものでした。ママを名乗るアカウントは、なぜそんなことをしているのか、理由はわかりません。自分もこんなかわいい子供がいたらと空想に浸っているのか、疑似ママになってこれから育児グッズのアフィリエイト収入でも狙おうかとしているのか。アカウントを見ても意図は掴めませんでした。

 

このように子供の写真を盗むことは「デジタル誘拐」と言われ、アメリカでも発生しています。Facebookに4歳の女の子の画像をアップし続けた23歳男性は、その子を「自分の娘だ」と主張していたそうです。

 

誰かに写真や動画を保存されてしまっても、私たちは知ることができません。そして一度ネットに流れてしまえば、すべてを消すことは不可能です。やがて、フリー素材のような扱いとなり、「ネットで拾った」と誰かが自分のサイトや印刷物に使うことも考えられます。かわいいわが子の写真がどんな使われ方をするかと思うと、ゾッとしますね。