神奈川県は小田原にある『かまぼこの里』皆さんはご存知でしょうか? かまぼこといえば、小田原の鈴廣! 小田原駅から程近い場所に位置する『かまぼこの里』。 鈴廣蒲鉾本店はもちろん、お食事処や市場などがあり、広い土地にたたずむ緑豊かなエリアです。 今回は、その中にある『かまぼこ博物館』に行ってみたら想像以上に楽しめたので、体験レポートをお届けしますね!

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【小田原って遠いの?】

かまぼこ博物館まで、新幹線を使えば、東京から小田原まで35分!私は新横浜から乗ったので、わずか15分でした。 小田原からは、箱根登山鉄道に乗り換えて2駅。最寄りの風祭駅からは、子連れでも徒歩3分程と、アクセス良好! 車の場合でも、東京から約50分、広々とした無料駐車場が完備されているので、都内からのアクセスも良好ですよ♪

 

【かまぼこ博物館って何があるの?どんなことができるの?】

かまぼこ博物館は、かまぼこのひみつを目で見て、体験できる施設。 手づくり体験教室のほか、かまぼこの歴史やかまぼこ作りの科学的なメカニズムを学ぶことができるコーナー、かまぼこ板絵作品の展示コーナーなどもあります。 1階の〝伝統と技〟エリアには、かまぼこ・ちくわ手づくり体験教室が。

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反対側には、『鈴廣の歴史』ほか、原料となる魚や、練るときの石臼など、ずっと見ていても飽きないほどの展示品がたくさん!

『なんで〝かまぼこ〟って言うの?』 『一本のかまぼこには、何匹のお魚がつまってる?』 など、興味を引くクイズも。

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小田原でかまぼこ作りが盛んになったのは、『箱根百年水』と呼ばれる、ミネラル豊富な恵まれた地下水があったから。 こんなポンプを押して水を出す体験も、現代ではなかなかできないですね。

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あちこちに設置されている『かまぼこ豆辞典』や、館内見学マップのクイズを読むのも楽しい!

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この日は残念ながら工場見学がお休みの日だったのですが、曜日によって、かまぼこづくりの職人技を、ガラス越しに見ることもできます。 かまぼこやちくわって、手作業で作るのねー!機械を使っての流れ作業ではないことを知り、驚きました。 しかも、『水産練り製品製造技能士』なる国家資格が存在するんだとか! 1級技能士になるには平均で10年ほどかかるんですって! 何気なく口に入れていたかまぼこを見る目が変わっちゃいますね。

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3階の〝食と科学〟エリアには、あげかま手づくり体験教室が。

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体験コーナーには、目を引く仕掛けや映像技術があり、かまぼこの秘密を遊びながら学ぶことができます。

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お魚のたんぱく質が体の中に入ると、どんなふうにエネルギーに変わっていくのかを映像で体感!

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かまぼこに関する疑問にも全て答えてくれます。 かまぼこが弾力あるのは何故?

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原料のお魚が、どんなふうに真っ白なかまぼこに変身していくの?

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などなど、理科的な要素ばつぐん!石臼を回す体験もできました。

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博物館内に飲食施設はありませんが、3階の休憩スペースで、体験教室で作ったあげかまなどを食べながら一休みすることができます。授乳室やオムツ交換台が完備されているので赤ちゃん連れにも安心!木目あたらしく、とっても綺麗な施設です。

 

【メインの手づくり体験教室に参加!】

今回私たちが参加したのは、

・かまぼこ・ちくわ手づくり体験(参加費:1,500円)

・あげかま手づくり体験(参加費:1,000円)

の2つ。 10歳以下の子の体験には、大人が付き添い参加できます。 帽子とエプロンをつけ、手を洗ったら、かまぼこ板に名前を書いて、準備OK!まずは、職人さんの技を拝見します。 偶然にも、私たちの予約番号の席がデモンストレーションの真向かいで、至近距離で見ることができました。

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とっても鮮やかで、慣れた手つき!早い!軽やか!綺麗!! 同じすり身の生地を、

蒸すと『かまぼこ』に、焼くと『ちくわ』に、揚げると『あげかま』に、

なるんですって! 棒にちくわをくるくる巻きつける作業も一瞬!鮮やかすぎて、直後に自分たちも作るのは腰が引けます(笑)

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いざやってみると、お魚のすり身は弾力があって重く、包丁(鋭利ではないので子どもが持っても安心です)で思うようにコネたり伸ばしたりができませんー!

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かまぼこ板に、すり身を扇型に接着していく作業がとっても難しい〜

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この日は、年末特別企画、『ピンクかまぼこ』のアレンジが。七夕の時期には星型にくり抜かれたものが用意されたりと、季節によって様々なデザインのかまぼこが作れるそうです。なんとか扇型に整えて(とにかく板にくっつけて?笑)、完成! 蒸す機械のところまで各自で運んで託します。

 

お次はちくわ作り体験。 棒への巻きつけ方を、2通り教えてくれました。包丁は使わず、お魚のすり身を直接にぎって棒にくっつける方が簡単!職人技の難しさを体験してみたい人へ、棒にくるくると巻きつける方法も、コツを教えてくれました。何とか巻きつけて、ちくわも完成!(成形はスピード勝負で大騒ぎだったので、画像がありません。笑) 体験終了から20分程で焼きたてのちくわが、70分以降にかまぼこが受け取れます。

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コンパクトな箱に入れてくれるので、そのまま持ち帰りもOK!(ちくわは当日中、かまぼこは3日以内が賞味期限です) せっかくなので、できたてを味わいたく、すぐ隣にあるレクチャースペースでいただきました。大騒ぎして何とか仕上がった作品でも、自分で作った手づくりの味は格別!形こそいびつでも、味は購入するかまぼこと全く同じ美味しさでしたよ。 かまぼこやちくわは弾力ある食品なので、ケーキのように混ぜすぎたら食感が変わる、という心配がないのも、安心して参加できるポイントですね。 弾力や白さの秘密を学んだあとでは、ウンチクを語りながら食したくなります(笑)

 

【お次は、あげかま手づくり体験!】

体験教室の中でも、これが一番簡単で、ハードル低いかも。配られた魚のすり身に好きな具を入れて、ビニールの上から手で揉みます。

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トッピングは4種類。ビニールの上から揉むだけなので、赤ちゃんを抱っこしながらでも大丈夫でした。

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具と手を水でしめらせながら成形。どちらかが少しでも乾くとベタベタして成形しづらくなるので、何度か霧吹きで潤わせます。

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丸とハート!(のつもり。笑)短時間でパパッと仕上げなければならないので、凝ったお魚の形などを作るのは難しかったですー!

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揚げる工程は、スタッフさんが全員分、一気に仕上げてくれます。待ち時間で、あげかまをいれるカップにお絵描き。

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参加者1人につき1本、かまぼこの白さの秘密!箱根百年水を貰えました。あげかまの完成品はコチラ!

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揚げたてのアツアツは最高ー!形はいびつでも、自分で作ったものには思い入れが♡ こちらも、お味は立派な売り物と同じ、枝豆の歯ごたえや焦げ目のサクサク感が味わえる逸品でしたよ^^

 

【寄木細工の商品販売、寄木細工デザインの小物づくり体験も】

3階の体験エリアでは、他にもワークショップが開かれていました。箱根が近いので、寄木細工の小物が販売されています。

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寄木細工のデザインで作れる駒。

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こちらも寄木細工のデザインで、サクラの木で作る、けん玉。

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冬休みという季節柄、カレンダーづくりのコーナーも。パタパタと月が変わるからくりカレンダーは、シールを貼るだけと簡単! この一年、活躍してくれそうです。

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マグネットが貼られたかまぼこ板をホワイトボードに自由に貼って、ダイナミックに遊べる広いスペースもありましたよ。

 

【体験学習のあとは、余韻に浸りながら学びを深めよう!】

せっかくの手づくり体験も、ただ参加して食べて終わりではもったいない!予想以上に楽しかった余韻と学びを持ち帰りたくて、私が思わず購入してしまったのが、こちらの書籍。

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『かまぼこのひみつ』(発行:株式会社鈴廣蒲鉾本店)※Amazon等での取り扱いはありません 最初は休憩スペースに置いてあった見本を眺めていただけだったのですが、読みきれず持ち帰りたくなり、お買い上げ(笑) イラストや写真が豊富で読みやすく、これはもう立派な『かまぼこ図鑑』!博物館で体験できることが掲載されているのはもちろん、かまぼこレシピや歴史絵巻、日本の文化に至るまで、実に盛りだくさんの内容! 帰宅後も、毎晩のように読み返しては、かまぼこにまつわるクイズを出し合ったり、絵本のように読み聞かせをしたりして、余韻に浸っています。 3階の科学体験エリアは特にお薦めですよ^^

 

【まとめ】

『かまぼこ博物館』、いかがでしたか? 実は、練り製品には添加物が多いイメージで敬遠していた私でしたが、ホンモノに触れたことや背景を知ったことで、見方が変わりました。 手づくり体験の醍醐味は、参加する楽しさはもちろんのこと、その歴史や秘密を知ることで、それまで何気なく見過ごしてきたことに興味が広がること。 どんなこともそうですが、『子どもにやらせる』のではなく、『親も一緒に楽しむ』ことがポイントですね。かまぼこ博物館だけで1日楽しめます!自分一人で子どもたちを連れて行くにも、広すぎずに目が届く程よい規模。 体験教室の予約もとりやすいので、また参加してみたいな。穴場なのか?小田原という立地からか?何ヶ月も待たなくていいのは嬉しいですね♪ 今回は冬休みに行ってきたので、おせち料理の紅白かまぼこの意味合いなど、タイムリーな体験となりました。 見て知って、つくって遊びながら、あなたもかまぼこ博士になれちゃうこと間違いナシ♡ 箱根が近いので、温泉旅行の帰りに立ち寄るのも楽しそう。思い立ったら出発!ぜひ、行ってみてくださいね♪

 

CHANTOママライター/ささきけいこ