自分でもびっくりしていますが、朝4時起きを始めて、そろそろ1か月になります。

 

いわゆる「朝活」というものは、本当に意識が高い選ばれた一部の人たちにのみ開かれたメソッドで、私のようなナマケモノには一生縁のない世界だと思って敬遠していたのですが…。

 

どうしようもない忙しさに参ってしまい、「今夜はもう仕事しない!寝る!明日早く起きてやる!」と半ば逆ギレのようなかたちでふて寝してしまったために、早起きせざるを得なくなったことがはじまりでした。

 

当然、翌朝には後悔することとなりましたが、締め切りが迫っていたため起きるしかない。昨日の自分を呪いながら疲れた身体に鞭打ってエイヤッと起きる。目が覚めないのでシャワーを浴びてコーヒーを淹れる。このあたりから徐々に意識がシャキッとしてきて、コーヒー片手に机に向かった頃にはもう仕事できるウーマンな気分です。

 

「苦手な早起きができた」というだけでいい気になって、モチベーションがアップしている私の脳、単純!

 

 

作業は思った以上にはかどりました。朝の30分は夜の2時間に相当するとかなんとか、だれか偉い人が言っていた気がするけれど、あれは本当だったのか!

 

詳しいメカニズムのことはよくわかりませんが、一度眠ったせいか雑念が消えてやるべきことだけに集中できるし、とにかく静かで快適。メールや電話、家族に呼ばれて作業中断、などという気が散る要素がないのもよかったのかもしれません。

 

思えばここ数年、朝をゆっくり過ごすことなんてほとんどできなかった。自分の行動を誰からも中断されないってとても気分がいいものです。

 

子どもと暮らしていて一番ストレスに感じることは私の場合、予定どおりに物事をすすめることができないもどかしさ。そしてイライラをうっかり顔や態度に出してしまったりして、自己嫌悪に陥る…という負のループに巻き込まれるのです。

 

けれど、うんと早起きして準備からなにから済ませ、さらには自分の時間まで満喫して先に自分が整っていると、後から起きてきた子どもたちがいつものにぎやかさであれこれイレギュラーなことを要求してきても、イライラしにくくて良い。良いじゃないか早起き!そんなこんなで1か月です。

 

結局のところ、4時に起きても7時に起きても寝起きのつらさって変わらないんですね。たくさん睡眠をとって思い切り寝坊した日だって、辛いときは辛い。それに気がついて、4時に起きなければならないことを損だと感じることもなくなりました。仕事が忙しい日もそうでない日も早起きして、ひとりの時間を贅沢に楽しんでいます。

 

 

 

文・イラスト/横峰沙弥香