赤ちゃんのうんちは、新生児期から離乳食が始まる頃までさまざまな色がみられるため、はじめての育児でびっくりした人もいるのではないでしょうか?

 

今回は、その中でも「白いうんち」が出たときの理由や対処について解説します。

 

ママ&パパが驚いた「うんちの色」体験談

初めて赤ちゃんの白いうんちを見たら、やはりびっくりしますよね。

 

「去年の冬、当時10か月の息子が下痢をして。はじめおむつから背中モレしていたので、おしっこかと思っておむつをあけてみたら白いうんち…!びっくりして受診したら、ウイルス性の胃腸炎ですねと言われました。保育園で流行っていたそうです。胃腸炎や胃腸風邪で白いうんちが出るとは知らなかったので、悪い病気かと思って焦りました」(Mさん・30歳・1歳児のママ)

 

そのほか、

 

「1歳を過ぎたので、フォローアップミルクから牛乳に切り替えましたが、翌日のうんちがいつもよりずいぶん色が薄く、クリーム色に近かったのでびっくり。保育園で念のため預けていいか聞いてみましたが、下痢や発熱がなく元気なら大丈夫でしょうということだったので、預けて様子をみてもらいました。次の日はいつもどおりの便の色で一安心」(Uさん・33歳・1歳児のパパ)

 

という体験談も。

 

牛乳など白いものを飲食したからといってうんちが白くなることはないと言われています。

 

ただ、赤ちゃんや幼児は胆嚢などの器官が未発達なため、胆汁の分泌量が不安定になり、病気ではなくとも一時的に白っぽいうんちが出ることはあるようです。

 

赤ちゃんのうんちの色の移り変わり

赤ちゃんのうんちの色は、誕生直後から、成長と共に変化していきます。

 

出生直後~

生後48 時間以内の新生児の便は緑がかった黒色で「胎便」と呼ばれ、赤ちゃんがお腹の中で飲み込んだ羊水や腸内の老廃物がおもな成分です。

 

生後2~4日目頃のうんちは、黒緑色の胎便と母乳やミルクの成分が含まれる黄色い便がまじった「移行便」が出て、だんだんと黄色主体に変わっていきます。

 

新生児期~

母乳やミルクを飲みはじめた赤ちゃんのうんちは鮮やかな黄色から黄褐色~茶色をしています。

 

緑がかったうんちが出ることもありますが、これは、肝臓から分泌される物質の「ビリルビン」(黄色)が、腸内で酸化して「ビリベルジン」(緑色)になるためで、異常ではないとされています。

乳児期~

離乳食を食べるようになると、大人と同じような茶色いうんちが出る赤ちゃんがほとんどです。

 

赤ちゃんや子どもに白いうんちが出る理由

なぜ赤ちゃんや幼児のうんちの色が白くなるのでしょうか?

 

理由はいくつか考えられます。

 

胆道閉鎖症

大人では胆嚢や膵臓の病気で白い便が出ることがありますが、赤ちゃんで気をつけなくてはいけないのは「胆道閉鎖症」です。

 

肝臓で作られた胆汁を腸管に流し込む役割の「胆道」が生まれつき詰まってしまう病気で、発見の手がかりは皮膚や目の黄疸に加えて「白またはクリーム色のうんち」があります。

 

胆道閉鎖症は先天性の病気で多くは生後すぐから数か月以内に発見されますので、

 

「1歳を過ぎて白いうんちが出た」 「日頃は普通の色だが今日だけ白いうんち」 という場合は当てはまらないと考えられます。

 

ロタウイルス感染症

ロタウイルスは秋冬から春先にかけて多いウイルス感染症で、「冬季嘔吐症」「 白色便性下痢症」「 嘔吐下痢症」と呼ばれることもあります。

 

特徴はつぎのようなもの。

 

  • 米のとぎ汁のような白っぽい下痢便
  • 激しい嘔吐
  • 微熱

 

ロタウイルスではうんちは水のような白色の下痢になるので比較的分かりやすいといえます。

 

治療薬はありませんが、脱水症状が起きると危険なため、白い下痢便が出たときはすぐに医療機関を受診しましょう。

 

母乳やミルクの成分

ふつうの色のうんちに、白いツブツブが混じっている…という場合は、母乳やミルクに含まれる脂肪分やカルシウムのかたまりだと考えられます。

 

赤ちゃんや幼児は消化吸収機能が未発達なため、脂肪分などを消化しきれずに排出してしまうことがありますが、いつもどおり機嫌よく過ごしていればあまり心配はいらないでしょう。

 

母子手帳の「便色カード」も役立てて

上記の「胆道閉鎖症」は早期発見が大切なため、2012年からは母子手帳(母子健康手帳)に「便色カード」がついてくるようになりました。

 

1番から7番まで⾊分けされた便の⾊の見本がありますので、赤ちゃんの便の⾊とカードを⽐較して、もし,日常的に1~3番の色に近い場合や、急に1~3番に近づいてきた場合には、早急に受診することが推奨されています。

 

受診時には「便の色が変わった日時」「便や尿の回数」「飲食した内容や量」「嘔吐の有無」などのメモを持参すると、診察・治療に役立ちます。

 

おわりに

大人の場合「白いうんち」といえば、健康診断のバリウム検査が思い浮かびますが、消化器官が未発達な赤ちゃんや子どもは、ちょっとしたきっかけで便の色が変わることもあるのですね。

 

とはいえ、下痢・嘔吐・熱があるときはもちろん「いつもと違う」と感じたときはいつでも、早めの受診をおすすめします。

 

※本記事は、医療機関や公的機関が発表している資料に基づいた一般的な知識を紹介しており、医師の診察にかわるものではありません。

 

文/高谷みえこ

参考/ロタウイルスに関するQ&A|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/Rotavirus/index.html

胆道閉鎖症(指定難病296)| 難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/4735