いまのご時世、手洗いを積極的にしている人が多いはず。しかし、せっかく洗ったきれいな手でスマホを触ってしまっては元も子もありません。そこで習慣化しておきたいのが「スマホの除菌」です。

 

「除菌のために消毒用アルコールや除菌シートを使っているから大丈夫」と思っている人は、そのお手入れ方法に注意してください。そこで今回は各スマホメーカーが推奨している、スマホの除菌方法をお教えしましょう。

 

iPhoneは洗剤に浸しての洗浄がNG

iPhoneを使っている人に一度確認してほしいのが、Appleの公式サイトです。「iPhoneのお手入れに消毒剤を使っても大丈夫ですか?」という質問に対し、

 

70%イソプロピルアルコール含有ワイプやクロロックス除菌ワイプ (Clorox Disinfecting Wipes) を使い、iPhone の外表面を優しく拭き取る分にはかまいません。漂白剤 (ブリーチ) は使わないでください。開口部に湿気や水分が入り込まないようにご注意ください。また、洗剤類の中に iPhone を浸さないでください

 

と書かれています。

 

▲イソプロピルアルコールは、工業用の洗剤、メガネレンズやDVDなどのクリーナーとして利用されているアルコール類。クロロックスはアメリカで普及している漂白剤メーカーで、日本では通販で入手できる

 

あくまでも表面を拭き取ることをOKとしており、漂白剤での拭き取りや洗剤に浸けることはNGとなっています。「防水モデルなら大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、iPhoneの防水テストは「水に最長30分」浸けても大丈夫でしたよというもの。水以外の液体が付くと故障の原因になる可能性もあるので気を付けましょう。

 

【iPhoneのお手入れ】

 

Andoridスマホは機種により異なる

Androidスマホの場合は、各メーカーが公式アナウンスを出しています。

 

たとえば、シャープ製のAQUOSシリーズは「アルコール除菌シートでクリーニングしても問題ないことを確認しております」とあり、隙間や開口部に湿気や液体が入らないように注意すればいいそうです。

 

【シャープ製スマホのお手入れ】

 

ソニー製のXperiaシリーズやサムスン製のGalaxyシリーズ、富士通のarrowsシリーズも同様のアナウンスがあり、いずれも表面や背面を少量の消毒用アルコールが含まれた柔らかい布などで拭く程度であれば問題がないそうです。

 

また、京セラ製の防水対応モデルのスマホに関しては、泡ハンドソープやボディソープで洗うこともOKとなっています。その際、スピーカーやマイクなどの穴に水が残らないように注意してください。

 

【京セラ製防水対応スマホのお手入れ】

 

クリーニング専用のリキッドやティッシュを使おう

基本的にアルコール除菌シートでの掃除は問題ないとのことですが、これまでは画面や背面のコーティングが剥がれてしまうという懸念から公式にはOKとされていませんでした。使用する除菌シートや洗剤によって、アルコール濃度が異なることもその理由のひとつでしょう。

 

そこでおすすめしたいのが、エレコムの「超速乾クリーニングリキッド」と「超速乾ウェットティッシュ」です。スマホ、タブレット専用の除菌グッズなので、安心して使えます。

 

▲「超速乾クリーニングリキッド」は670円前後で販売されている。筆者が購入した際は在庫があったが、現在は品切れ中のサイトが多い

 

クリーニングリキッドの内容量は60mlとなっており、新処方の薬液を使用しています。クリーニング後の速乾性が高く、皮脂汚れや指紋汚れをさっとひと拭きで除去できて便利です。

 

▲リキッドを吹きかけたあとはメガネ拭きなどのクロスで拭き取ろう

 

ボトルタイプだけでなく、ハンディタイプも揃う「超速乾ウェットティッシュ」は、画面に液残りせず、ティッシュが乾いてもドライティッシュとしてスマホが拭ける便利グッズです。ボックスタイプは家族で共有しやすいのがいいですね。

 

▲「超速乾ウェットティッシュ」(120枚入り)は870円前後で購入した。こちらも現在は在庫切れのサイトが多いようだ

 

いずれも画面と背面をさっと拭くだけに留めることを忘れないようにしてください。塗装面に傷やヘコみがある場合は、劣化が加速することがあるので要注意! メーカーの公式アナウンスを意識しながらスマホを清潔に保ちましょう。

 

文/今西絢美

※除菌に関しては各社のHPをご確認のうえ、各自の判断で行ってください。