「女・男・無性のバランスって、新しい!」

「ガラピコぷ~」放送初日の朝、テレビの前で思わずそう声をあげてしまいました。なぜなら『おかあさんといっしょ』の人形劇コーナーといえば、男2+女1の3人組が定番だと思いこんでいたから。

 

子育てを始めたら、すっかりテレビが“Eテレ専用放送機”になった。そんな家庭も多いでしょう。

 

『デザインあ』『ピタゴラスイッチ』『コレナンデ商会』『みいつけた!』、そして『おかあさんといっしょ』。絶賛子育て中の我が家では、このラインを横目で見ながら、あわただしく登園準備をこなすのがここ数年のモーニングルーティンです。

女の子はなぜいつもチームにひとりだけ?

で、『おかあさんといっしょ』です。

 

何しろ60年以上も続く超長寿番組ですから、幼い頃に見ていた人も多いはず。

 

「にこにこ、ぷん」世代の筆者は、「じゃじゃまる! ピッコロ! ポ~ロリ♪」の主題歌を今も余裕で口ずさめます。

 

1980年代に放送されていた人形劇「にこにこ、ぷん」の主要キャラは3人。やんちゃで暴れん坊のじゃじゃまる(♂)、おしゃれでおしゃまなピッコロ(♀)、泣き虫のお坊ちゃまポロリ(♂)。

 

この3人がわちゃわちゃと楽しげに動くさまを見て育った筆者ですが、月日は流れて親となり、『おかあさんといっしょ』と再会。当時、放送されていた人形劇は「ポコポッテイト」でした。

 

主人公格はわんぱくでいたずら好きのムテ吉(♂)、おしゃれでおしゃまなミーニャ(♀)の将来の夢はモデルで、メーコブ(♂)は気弱なお坊ちゃま。

 

…え、似てない?

 

この3人、「にこにこ、ぷん」の3人とそっくりじゃん!

 

個々のキャラクター、2:1の男女比、紅一点の女子キャラの服の色(当然ピンク)まで、見るほどに共通点がポコポコと出てくる!

 

と同時に、幼心にうっすら感じていたものの、言語化できずにいたジェンダー的「引っかかり」も再浮上してきました。

 

なんで主人公格のキャラは必ず男子なの?

 

アニメでも人形劇でも、3人(以上)組になると男子の数が絶対に多くなるのはどうして?

 

紅一点のキャラっておしゃれでおしゃまで面倒見がいい女子ばかりじゃない?

 

個々のキャラはかわいいいし、毎日見ていくうちに愛着も湧きました。(マーモット3きょうだいかわいかった)

 

それでも、男の子/女の子のジェンダー・ステレオタイプが、2010年代になってもさほどアップデートされてないことには正直がっかりしたのです。