乳歯が抜けて永久歯に生え変わる過程は、子どもの成長を実感できて嬉しいもの。生え変わった永久歯をよく観察してみると…「あれ、なんだか歯から角が生えてる?」という風に見えることがあります。それはもしかしたら「中心結節

(ちゅうしんけっせつ)」かもしれません。小さいけど侮れない、突起状の「中心結節」について小児歯科医が解説します。

 

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生えかわった歯に気になる「突起」を確認…

 

「中心結節

(ちゅうしんけっせつ)」というのは、聞きなれない言葉だと思いますが、歯の形態異常のひとつです。 「小臼歯」(前から数えて4番目と5番目)や「大臼歯」(前から数えて7番目と8番目)〝噛む面〟の中央部分に出現する、円錐状をした突起のことを言います(下の写真参照)。

 

筆者撮影

 

中心結節は、前から5番目の「下顎第2小臼歯」にも最もよく見られ、その出現率自体は1~4%と、比較的珍しいものといえるでしょう。 ただし小さな突起ではありますが、この「中心結節」が見られた場合は、特別な注意とケアが必要なのです。