子どものお口周りに関する悩みで、ダントツに多いのはやはり「子どもが歯磨きを嫌がる」ということです。ママたちに相談されたとき、小児歯科医である筆者がアドバイスしている「歯磨きを楽しく習慣化させるコツ」についてお話しします。
子どもが歯磨きを嫌がってしまう一番の原因は、最初に「嫌なイメージがついてしまう」ことです。 つまり最初に「歯磨き=楽しいこと」という印象をつけることができれば、まずは成功といえるでしょう。 そのためには、歯が生えたからといって、いきなり歯ブラシを口に入れて驚かせるといったことはNG。 「できた!」という達成感を得させることで、子どもの自信につなげてみてはいかがでしょうか。
赤ちゃん期には「歯磨きの習慣づけ」
まずは離乳食が始まったら、食後にお口の中を、湿らせたガーゼで拭いてあげましょう。 そのときに優しく声をかけながら、まずは「ほっぺを触ってあげる」ことから始め、徐々にお口の中に触れるようにします。こうすることで、緊張がほぐれます。 そしてお口の中を拭くことが、ママとのスキンシップの楽しい時間となるよう「きれいになって気持ちいいね」「ピカピカだね〜」など、明るい声かけをたくさんしてあげてください。 そうやって毎日、お口の中を触られることに十分慣れていき、歯の頭がしっかり出てきたら、歯磨き準備をスタート! 歯ブラシも最初は好きなようにしゃぶらせ、お口の中に入ることに慣れたら歯磨きをしましょう。「歯磨き=ママと触れ合える楽しい時間」と印象づけていくことがポイントです。
<赤ちゃんの歯磨き 基本のステップ>
1:口の中を湿ったガーゼで拭いて、緊張をほぐす
2:明るい声がけをしながら口を拭くことで、口に触られることに慣れる
3:歯の頭がしっかり出てきたら、歯ブラシを好きなようにしゃぶらせる
4:歯ブラシが口の中に入ることが慣れてきたら、歯磨きをスタート