身振り手振りで会話する“手話”は、聴覚障がい者に優しいコミュニケーション手段。社会のバリアフリー化が進み、テレビなどで目にする場面も多くなってきましたよね。

 

しかし現在、手話通訳のできる人がかなり不足しているようです。

 

ニーズが増えても人手が足りない…

手話通訳が活躍する現場は公的機関や会社だけではなくなっている様子。以前放送された『ろうを生きる 難聴を生きる』(NHK)では、10年前の1.4倍になった聴覚障がい者の大学進学に関する支援を特集していました。耳の聞こえない学生が増えたことによって、手話通訳を必要とする場面は増加傾向に。

 

ところがニーズの増加に比べて、手話通訳者の人数は圧倒的に足りていません。同番組では聴覚に障がいのある学生から依頼を受けた場合でも、授業で手話通訳の支援をおこなっている学校はおよそ15.6%に留まると解説。大学側の予算的な都合も考えられますが、それ以上に手話通訳の依頼に対応できる人材が少ないと明かしています。

 

手話通訳者の不足に対して注目されているのが、株式会社シュアールのサービス。同社はテレビ電話を使った遠隔手話通訳サービスなど、手話通訳を事業として確立しています。継続してサービスをおこなうため、手話技術を持つ人を正社員として安定的に雇用することが可能に。これまでボランティアや非正規社員が多かった手話通訳者の労働環境に、一石を投じました。